3. 給付型奨学金の警告が2回続いたら?原則は廃止で、2回目の理由がGPAだけなら「停止」
警告に連続して当てはまると、原則として廃止になります。ただし、2回目の警告の理由が「GPAなどが下位4分の1」だけの場合は「停止」です。停止のあと最初の判定で警告にも廃止にも当たらなければ、翌学年から支給が再開します。
日本学生支援機構の令和7年度の業務実績等報告書によると、適格認定(学業)の結果は次のとおりでした。
- 【警告】10万552件(13.8%、約7人に1人)
- 【停止】8051件(1.1%)
- 【廃止】2万6543件(約3.7%)
※割合は、適格認定(学業)の対象72万6859件に対するもの。廃止は「返還が必要」1434件と「返還不要」2万5109件の合計です。
4. 給付型奨学金の返還を求められるのは?廃止のうち成績が「著しく不良」で、やむを得ない事情がないとき(令和7年度は0.2%)
廃止になっても、すでに受け取った給付型奨学金を必ず返すわけではありません。返還を求められるのは、成績が著しく不良で、災害や病気などのやむを得ない事情がない場合です。令和7年度は1434件で、対象全体の0.2%、廃止になった人の約5%でした。
日本学生支援機構は、本人や家族の病気・介護、災害や事故の被害、感染症の拡大で授業や試験に出られなかったことなどが成績不振の原因なら、警告や廃止にならない場合があるとしています。
その場合は、診断書や罹災証明などの書類を用意して、在籍している学校の奨学金窓口に早めに相談するよう案内しています。当てはまるかどうかは、書類と聞き取りをもとに学校が確認します。
5. 給付型奨学金の返還はどこまでさかのぼる?その成績の学年の初日からで、私立・自宅外の第Ⅰ区分なら1年分で約90万9600円
日本学生支援機構に関する省令23条の11により、返還を求められる場合は、その成績にかかる学年の初日にさかのぼって給付奨学生の認定がなくなります。4年制大学なら、その学年に受け取った分が返還の対象です。
- 【私立・自宅外・第Ⅰ区分】月7万5800円×12か月=約90万9600円
- 【私立・自宅・第Ⅰ区分】月3万8300円×12か月=約45万9600円
- 【国公立・自宅外・第Ⅰ区分】月6万6700円×12か月=約80万400円
- 【国公立・自宅・第Ⅰ区分】月2万9200円×12か月=約35万400円
※試算の前提:日本学生支援機構「2026年度 給付奨学生のしおり」の大学の支給月額(第Ⅰ区分)。返還の方法は、一定額を返す方法と、前年の所得に応じて返す方法から選べ、返還が難しいときの救済制度もあります。
2024年度からは多子世帯や私立の理工農系の学生、2025年度からは多子世帯の学生への支援が広がりました。給付月額が0円の区分でも給付奨学生の身分は続き、同じ成績の基準で判定されます。