2026年5月の給与から、子ども・子育て支援金の徴収が始まりました。「独身税」と呼ばれることもあり、手取りがいくら減ったのかが気になっている人もいるのではないでしょうか。

ただ、2026年度に変わったのは子ども・子育て支援金だけではありません。会社員が加入する協会けんぽの健康保険料率や、雇用保険料率も同じ年度に変わっています。給与明細で手取りの変化を見るなら、これらをまとめて比べる必要があります。

私がFP会社でマネーセミナーの運営を補助していた経験からお伝えすると、給与明細の保険料は、1つの項目だけでなく全体を並べて見ることで、手取りの変化をつかみやすくなります。ここでは、協会けんぽ東京支部に加入する会社員を例に、年収別に子ども・子育て支援金の額と、2025年度から2026年度にかけて社会保険料の本人負担がどれだけ変わったかを試算しました。

※年収210万円・342万円・487万円・559万円・597万円は、国税庁「令和7年分 民間給与実態統計調査」の、正社員(正職員)以外・女性・給与所得者全体・正社員(正職員)・男性の平均給与です。

1. 子ども・子育て支援金とは?医療保険料と一緒に払う仕組みで、会社員は2026年5月の給与から

子ども・子育て支援金は、児童手当の拡充などの子育て支援にあてるため、医療保険の保険料と一緒に集められるお金です。こども家庭庁「子ども・子育て支援金制度について」によると、会社員などが加入する被用者保険では、2026年4月分の保険料(5月の給与から天引き)から始まりました。

  • 【子ども・子育て支援金率】協会けんぽは0.23%(令和8年4月分から)
  • 【かかるもの】標準報酬月額と、賞与(標準賞与額)
  • 【負担の分け方】会社員は勤め先と半分ずつ。本人の負担は標準報酬月額の0.115%

子ども・子育て支援金の額は、標準報酬月額に子ども・子育て支援金率をかけて決まります。子どもがいるかどうかや、独身かどうかで額は変わりません。この点が「独身税」と呼ばれる理由の一つですが、実際には医療保険に加入する人が、年齢や家族の形にかかわらず負担する仕組みです。

2. 子ども・子育て支援金で手取りはいくら減る?平均年収487万円なら月約470円、年収210万円なら月約210円

子ども・子育て支援金の本人負担を、年収別に計算すると次のとおりです。賞与はなく、年収を12で割った額を毎月の給与としています。

  • 【年収210万円(正社員以外の平均)】標準報酬月額18万円で、月約210円(年約2500円)
  • 【年収342万円(女性の平均)】標準報酬月額28万円で、月約320円(年約3900円)
  • 【年収487万円(給与所得者全体の平均)】標準報酬月額41万円で、月約470円(年約5700円)
  • 【年収559万円(正社員の平均)】標準報酬月額47万円で、月約540円(年約6500円)
  • 【年収597万円(男性の平均)】標準報酬月額50万円で、月約580円(年約6900円)

子ども・子育て支援金は、標準報酬月額に比例します。平均年収487万円の人なら、手取りはこの分だけで月約470円減る計算です。

※試算の前提:協会けんぽ東京支部の一般被保険者。賞与なし、毎月の給与は年収÷12。標準報酬月額は、健康保険の等級表で給与の額に当てはまる等級としています。