年末が近づき、冬のボーナスや来年の昇給が気になる時期になりました。部長や課長といった管理職になると、毎月の給与はどのくらいになるのでしょうか。
人事院は、国家公務員の給与を検討するため、毎年、民間企業の給与を役職ごとに調べています。
2026年8月にまとめた「令和8年職種別民間給与実態調査」の結果には、部長・課長・係長などの平均年齢と、令和8年4月分の平均支給額が載っています。この調査は、人事院が国家公務員の給与について報告するときの基礎になっています。
役職が上がると、給与の金額だけでなく、時間外手当の扱いやボーナスの決まり方も変わってきます。昇進の話が出たときや、これからの働き方を考えるときに、管理職の給与の水準を知っておくと、家計の見通しを立てる手がかりになるでしょう。
本記事では、この調査から、役職別の月給と、冬のボーナスのうち考課査定分として配分された割合を確かめます。
記事の後半では、時間外手当を含めた月給や、会社の規模別の月給、60歳以降の給与の仕組みも紹介します。
1. 【部長・課長・係長の月給】部長は平均53.1歳で月78万9442円、課長は49.0歳で64万5428円
人事院の「令和8年職種別民間給与実態調査」は、企業全体の規模が100人以上で、事業所の規模が50人以上の民間の事業所が対象で、全国から1万77事業所を抽出して行われました。役職別の「平均支給額」は、きまって支給する給与から時間外手当を除いた平均の金額です。
1.1 部長は平均53.1歳・月78万9442円、部次長は51.9歳・70万754円
事務関係の職種で見ると、部長は平均53.1歳で月78万9442円、部次長は51.9歳で70万754円でした。
部長や部次長は、部の運営にかかわる立場といえるでしょう。月給の水準には、その責任の重さも映っていると考えられます。金額だけでなく、どのような役割を求められているかもあわせて見ておきたいところです。
1.2 課長は49.0歳・64万5428円、係長は45.0歳・44万5155円
事務関係の課長は平均49.0歳で64万5428円、係長は45.0歳で44万5155円でした。技術関係も含めた役職別の一覧は、次のとおりです。
- 部長:事務関係53.1歳・78万9442円、技術関係53.4歳・77万899円
- 部次長:事務関係51.9歳・70万754円、技術関係52.3歳・68万4071円
- 課長:事務関係49.0歳・64万5428円、技術関係49.5歳・63万2972円
- 課長代理:事務関係46.2歳・54万1750円、技術関係48.3歳・53万8926円
- 係長:事務関係45.0歳・44万5155円、技術関係45.5歳・46万6432円
- 主任:事務関係42.0歳・41万1882円、技術関係42.7歳・42万4281円
- 係員:事務関係38.5歳・36万564円、技術関係36.8歳・35万9393円
係員から部長までの7つの役職を並べると、平均年齢も平均支給額も、役職が上がるにつれて高くなっています。
平均年齢を見ると、課長は40代の終わり、部長は50代の前半です。40代は、管理職を目指すかどうか、どのような働き方を続けるかを考え始める時期とも重なるのではないでしょうか。管理職の給与を知っておくと、これからの昇進や働き方を考えるときの目安になるでしょう。
同じ役職でも、会社や業種、仕事の中身によって給与は変わってくるでしょう。数字は自分の給与を評価するためのものではなく、これからを考える手がかりとして見ておきたいところです。
2. 【冬のボーナスの考課査定分】課長級は49.0%、部長級(非役員)は49.8%
同じ調査では、民間企業の冬季賞与が、一定の率や金額で配分された分と、考課査定分とにどのような割合で分かれていたかも調べています。
2.1 冬のボーナスの考課査定分は係員44.8%、課長級49.0%
役職別の割合は次のとおりです。
- 係員:考課査定分44.8%(一定の率や金額で配分された分55.2%)
- 課長級:考課査定分49.0%(同51.0%)
- 部長級(非役員):考課査定分49.8%(同50.2%)
係員より課長級、課長級より部長級のほうが、冬のボーナスのうち考課査定分の割合が大きくなっています。課長級や部長級では、およそ半分が考課査定分です。
2.2 冬のボーナスの評価の時期と仕組みを知っておく
冬のボーナスの金額は、会社の業績だけでなく、一人ひとりの評価によっても変わってきます。勤め先の評価の時期や、どのような点が見られるのかを知っておくと、ボーナスの見通しも立てやすくなるでしょう。
評価で決まる部分が大きいということは、日ごろの仕事ぶりがボーナスに映りやすいということでもあるでしょう。一方で、評価によって金額が上下しやすい面もあるため、冬のボーナスをあてにした大きな支出は、金額が決まってから考えるほうが安心かもしれません。
管理職の給与を見ていると、つい自分と比べてしまうかもしれません。ただ、役職によって変わるのは月給の高さだけではないでしょう。時間外手当の扱いや、ボーナスのうち評価で決まる部分の大きさも、役職とともに変わっていくと考えられます。
人事院の令和8年の調査では、事務関係の部長は平均53.1歳で月78万9442円、課長は49.0歳で64万5428円、係長は45.0歳で44万5155円でした。冬のボーナスの考課査定分は、課長級で49.0%、部長級(非役員)で49.8%です。