4. 総所得金額等だけでみると千代田区が渋谷区を上回る。町村は納税義務者数が少ない
1人当たり課税対象所得を読むときに押さえておきたい点を確認します。
4.1 課税対象所得には株式等の譲渡所得なども含まれる
市町村別内訳の課税対象所得は、総所得金額等に、分離長期・短期の譲渡所得、一般株式等と上場株式等の譲渡所得、上場株式等の配当所得、先物取引に係る雑所得などの金額を加えたものです。
このうち総所得金額等だけを納税義務者数で割ると、港区は1158万8650円、千代田区は1006万5653円、渋谷区は868万240円で、千代田区が渋谷区を上回ります。渋谷区の総所得金額等だけの1人当たりの額は、前年度の859万8433円から8万1807円の増加でした。
4.2 猿払村は1450人、大潟村は1749人。港区は15万4298人
上位に入った町村の所得割の納税義務者数をみると、猿払村は1450人、大潟村は1749人、軽井沢町は1万740人でした。港区は15万4298人、渋谷区は13万9910人、世田谷区は53万1720人です。
猿払村の1人当たりの額は、令和6年度の599万9355円から令和7年度は752万2482円に、大潟村は365万3545円から580万236円に増えました。
納税義務者数が1万人を超える町では、軽井沢町が568万4145円から608万6615円に増え、18位から13位に上がりました。北海道安平町(納税義務者数3421人)は、前年度の14位から16位でした。
5. まとめにかえて
総務省の「令和7年度 市町村税課税状況等の調」をもとに計算すると、1人当たり課税対象所得は全国で387万4963円と、前年度の393万3721円から下がりました。1位は港区の1809万8922円で、渋谷区が千代田区を抜いて2位になっています。
課税対象所得には株式等の譲渡所得なども含まれ、総所得金額等だけでみると順位が変わります。また、上位の町村には納税義務者数が数千人規模のところもあります。
総務省の市町村別の表には、すべての市区町村の課税対象所得と納税義務者数が載っています。お住まいの市区町村の数字で1人当たりの額を計算し、全国の387万4963円と比べてみてください。
参考資料
村岸 理美