4. 2年前納した国民年金保険料は、社会保険料控除を受ける年を選べる

2年前納は、令和8年度と令和9年度の2年度分の保険料をまとめて払う方法です。払った額の扱いには、2つの選び方があります。

4.1 全額を払った年に控除するか、各年に分けて控除するか

国税庁は、2年前納した保険料の全額を払った年分の社会保険料控除にしてもよく、各年分の保険料に相当する額を各年に控除する方法も選べるとしています。口座振替の2年前納なら、41万7150円をまとめて令和8年分に入れることもできます。

日本年金機構は、13カ月以上の前納をした人に、各年に分けた控除証明書を最大3年分(3枚)送っています。全額を払った年にまとめて申告するときは、3枚を切り離さずにすべて添付します。

4.2 各年に分けるなら、その年の分を1枚ずつ切り離して使う

各年に分けて申告するときは、令和8年分の1枚だけを切り離して添付し、残りの2枚は次の年以降に使います。翌年の年末調整のときに見当たらなくならないよう、保管しておくことが大切です。

令和6年や令和7年に、令和8年分を含む13カ月以上の前納をした人は、その年に届いた控除証明書のうち令和8年分を切り離して使います。

4.3 2年前納の割引額は、2年度分の保険料との差で決まる

国民年金保険料の月額は年度ごとに改定され、令和8年度は1万7920円、令和9年度は1万8290円です。

国民年金保険料(月額)の推移2/2

令和4年度から令和9年度までの国民年金保険料の月額を年度ごとに並べた横棒グラフ

出所:日本年金機構「国民年金保険料の変遷」、日本年金機構「国民年金保険料の『2年前納』制度」を参考にLIMO編集部作成

  • 令和4年度:1万6590円
  • 令和5年度:1万6520円
  • 令和6年度:1万6980円
  • 令和7年度:1万7510円
  • 令和8年度:1万7920円
  • 令和9年度:1万8290円

2年度分を毎月払うと合計43万4520円になり、口座振替の2年前納(41万7150円)とは1万7370円の差があります。日本年金機構が示している割引額です。

5. 子どもの過去の国民年金保険料をまとめて払ったら、払った年の控除になる

保険料を払っていない月があった子どもの分を、親があとからまとめて払うこともあります。この場合の扱いも国税庁が示しています。

5.1 過去の年分でも、今年払えば今年の社会保険料控除

国税庁は、生計を一にしている子どもの国民年金保険料を過去の分までまとめて払った場合、本年中に払ったものであれば、過去の年分のものでも本年分の社会保険料控除の対象になるとしています。

控除の対象は「いつの分か」ではなく「いつ払ったか」で決まります。12月中に払うか1月に入ってから払うかで、控除に入る年が変わる点は覚えておきたいところです。

5.2 10月以降に初めて払った分の証明書は年明けに届く

令和8年10月1日から12月31日までの間に初めて保険料を納めた人の控除証明書は、書面なら令和9年2月上旬の送付です。年末調整に間に合わない場合は、翌年の確定申告で社会保険料控除を受けることになります。

6. 国民年金保険料の控除証明書をなくしたときは、ねんきんネットで再交付を申請する

控除証明書が見つからないときは、再交付を申し込めます。日本年金機構の案内では、「ねんきんネット」の「通知書の再交付申請」から申請でき、受け付けから発送までに1週間程度かかります。

ねんきんネットを使わない場合は、「ねんきん自動音声送付受付サービス」で受け付けています。保険料控除申告書の提出期限が近い人は、早めに申し込んでおくと安心です。

7. まとめ

国民年金保険料の控除証明書は、年末調整で添付が求められる書類です。家族の分を払った人も控除を受けられ、2年前納した人は全額を払った年に入れるか、各年に分けるかを選べます。

証明書は保険料を払った人ではなく被保険者本人に届きます。子どもや配偶者あての証明書も含めて、届いたら保険料控除申告書と一緒に保管しておきましょう。

参考資料

鶴田 綾