年金は原則として偶数月の15日に、前の月までの2か月分がまとめて振り込まれると、日本年金機構は案内しています。12月に振り込まれるのは10月分と11月分で、年末年始の出費とも重なる時期です。

2か月に一度まとまって入る年金で、毎月の家計はまかなえているのでしょうか。本記事では、総務省統計局が公表した2025年平均の家計調査(家計収支編)をもとに、65歳以上の夫婦のみの無職世帯と単身無職世帯の生活費を、年金の振込1回分にあたる2か月分でも確かめます。

記事の後半では、単身世帯の生活費の内訳、年金だけで暮らす高齢者世帯の割合、2026年度の年金額も紹介します。

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この記事では、以下の記事の内容も引用・参考にしています。

【最新データ】老後の「ふつう」が分かる!65歳以上の平均貯蓄額と年金月額は?老後夫婦のリアルな生活費と家計収支を解説
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1. 【65歳以上の無職夫婦の生活費】年金の振込2か月分で見ると、不足は8万4868円

家計調査の2025年平均では、65歳以上の夫婦のみの無職世帯の1か月の不足は4万2434円でした。不足は、税や社会保険料を引いたあとの可処分所得から、消費支出を引いた差です。

1.1 年金の振込1回分(2か月分)で見た不足(夫婦のみ・単身)

年金は原則として2か月分ずつ振り込まれるので、1か月の不足を2か月分にすると、振込1回分でどのくらい足りないかの目安になります。

  • 夫婦のみの無職世帯:1か月の不足4万2434円、2か月分では8万4868円、1年分では50万9208円
  • 単身無職世帯:1か月の不足2万9980円、2か月分では5万9960円、1年分では35万9760円

年金の振込1回分(2か月分)で見た65歳以上の無職世帯の不足(2025年)1/2

年金の振込1回分(2か月分)で見た65歳以上の無職世帯の不足(2025年)

出所:総務省統計局「家計調査結果」、日本年金機構「年金はいつ支払われますか。」をもとにLIMO編集部作成

2か月分と1年分は、1か月の平均の不足を2倍・12倍した目安です。実際の支出は月によって変わります。

1.2 12月の振込で、年明けの2か月をまかなえるかを見ておく

12月に振り込まれた年金は、次の2月の振込までの暮らしを支えることになります。年末年始は帰省や贈り物などで出費が重なりやすく、平均より不足が大きくなる家庭もあるでしょう。振込のたびに、次の振込までに使えるお金を分けておくと、取り崩しの見通しが立てやすくなるのではないでしょうか。

年金が2か月ごとに入る暮らしでは、振込の直後は手元にゆとりがあるように感じても、次の振込の前には残りが少なくなりがちです。1か月単位ではなく、振込と同じ2か月の区切りで家計を見ると、どの時期に足りなくなりやすいかもつかみやすくなるでしょう。

2. 【消費支出は月26万3979円】65歳以上の夫婦のみの無職世帯は何にいくら使っている?

同資料では、夫婦のみの無職世帯の収入は月25万4395円となっていて、うち22万8614円が年金などの社会保障給付です。消費支出は26万3979円、税や社会保険料の非消費支出は3万2850円でした。

2.1 夫婦のみの無職世帯の消費支出の内訳(1か月)

  • 食料:7万8964円
  • 住居:1万7739円
  • 光熱・水道:2万3540円
  • 家具・家事用品:1万1237円
  • 被服及び履物:5354円
  • 保健医療:1万7941円
  • 交通・通信:3万1325円
  • 教養娯楽:2万6538円
  • その他の消費支出:5万1341円(そのうち交際費2万3257円)

2.2 1年・10年で見た夫婦の不足

LIMOの記事では、この夫婦の不足について次のように紹介しています。

単純計算すると、毎月約4万2000円が不足する計算になります。

この収支の差が続いた場合、不足額は以下のようになります。

  • 1年間で約50万円
  • 10年間で約500万円

このデータはあくまで平均値であり、実際には急な医療費や介護費用が発生することも考えられます。老後の資金計画を立てる際の参考として捉えるのがよいでしょう。

出所:【最新データ】老後の「ふつう」が分かる!65歳以上の平均貯蓄額と年金月額は?老後夫婦のリアルな生活費と家計収支を解説

消費支出でいちばん大きいのは食料で、消費支出の29.9%を占めます。次に多いのは交際費などを含むその他の消費支出です。物価が上がると、食料や光熱・水道のように毎月欠かせない支出から不足が広がるかもしれません。

交際費などを含むその他の消費支出は、親せきや友人とのつきあい、孫へのお祝いなど、家族ごとに金額の差が出やすい支出と考えられます。わが家では何に多く使っているのかを見ておくと、見直せるところも見つけやすくなるでしょう。

どこにお金をかけたいのかを夫婦で話しておくと、削る支出と残す支出の線引きもしやすくなり、取り崩しの計画も立てやすくなるでしょう。

不足と聞くと不安になるかもしれませんが、多くの家庭はこの分を現役のころからの貯蓄で補っています。大切なのは、わが家の年金と支出で、振込1回ごとにどのくらい取り崩しているかを知っておくことでしょう。

65歳以上の夫婦のみの無職世帯の消費支出は月26万3979円で、1か月の不足は4万2434円でした。年金の振込1回分にあたる2か月分では、8万4868円が足りない計算になります。