4. 【年金請求書】65歳の3カ月前に届いたら確かめたいこと
年金は、受け取れる年齢になれば自動的に振り込まれるものではありません。日本年金機構によると、自分で「年金請求」の手続きをして、はじめて支給が始まります。
4.1 請求書が届く時期
老齢年金を受け取れる年齢に達する人には、その3カ月前に「年金請求書(事前送付用)」が届きます。基礎年金番号や氏名、生年月日、住所のほか、年金の加入記録があらかじめ印字されているのが特徴です。
年間予定表では、2026年10月から11月にかけて次の日程で発送されます(カッコ内は対象の生年月日)。
- 10月23日:1962年(昭和37年)1月21日~2月1日生まれ
- 10月30日:1962年(昭和37年)2月2日~2月9日生まれ
- 11月6日:1962年(昭和37年)2月10日~2月20日生まれ
- 11月13日:1962年(昭和37年)2月21日~3月1日生まれ
- 11月27日:1962年(昭和37年)3月2日~3月9日生まれ
女性は、同じ月日に生まれた1964年(昭和39年)生まれの人にも同じ日に送られます。生年月日によっては65歳より前に「特別支給の老齢厚生年金」を受け取れるため、その受給開始年齢に合わせて届くしくみです。
4.2 届いたら確かめる3つのこと
- 加入記録:「もれ」や「誤り」がないか。気になる点は、提出前に近くの年金事務所へ問い合わせる
- 提出の時期:受給開始年齢の誕生日の前日以降。それより前に出すと受け付けてもらえない
- 添付書類:戸籍謄本や住民票など。マイナンバーの登録や請求書への記入によって、原則として省略できる場合がある
提出先は年金事務所か街角の年金相談センターで、一定の条件を満たす人は電子申請も使えます。請求書を出してから約1~2カ月後に「年金証書・年金決定通知書」が届き、さらに1~2カ月ほどで振込の案内が送られてくる流れです。
請求をしないまま受け取れる時期から5年を過ぎると、過ぎた分の年金は時効で受け取れなくなる場合があります。一方で、受け取りを66歳以後に遅らせる「繰下げ」を考えている人は手続きが変わるので、提出前に年金事務所で確認しておくと安心です。
5. まとめにかえて
厚生年金で月20万円、年間240万円以上を受け取っている人は全体の18.8%でした。男性では27.5%と4人に1人を超えますが、女性では1.7%にとどまり、働き方の歴史の違いがはっきり表れています。
とはいえ、分布はあくまで全体の傾向です。自分の見込額は「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確かめられますし、65歳が近い人には請求書に印字された加入記録という手がかりもあります。
繰下げや働き続けるかどうかの判断は、税金や社会保険料、家計全体にも響くため、一人ひとり答えが変わります。数字を確かめたうえで、年金事務所や街角の年金相談センターに相談しながら決めていきましょう。
参考資料
- 厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業年報」(政府統計の総合窓口 e-Stat)
- 日本年金機構「主な行事・通知書発送の年間予定表(2026年4月1日~2027年3月31日)」
- 日本年金機構「老齢年金の請求手続きの流れ」
- 日本年金機構「65歳時の年金の手続き(老齢年金を初めて請求する方)」
- 厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 日本年金機構「国民年金保険料」
- 日本年金機構「厚生年金保険の保険料」
- 日本年金機構「年金はいつ支払われますか。」
太田 彩子