新NISAで投資信託の積み立てを続けていると、ほかの人のお金がどんな投資信託に向かっているのかも気になるところです。

資産運用業協会が2026年10月14日に公表した「投資信託概況」によると、2026年9月の公募株式投信(ETFを除く)には、差し引きで2兆155億円の資金が流入しました。流入超は40か月連続です。

この記事では、新NISAのしくみと、9月の投資信託への資金の流れ、つみたて投資枠でインデックス投信を選ぶときに避けたいことを確認します。

なお、新NISAの積立投資に関する詳しい解説は、下記の記事より一部を引用・参照しています。

【新NISA】毎月5万円を15年運用するといくら?50歳から始める利回り別シミュレーション
【新NISA】毎月5万円を15年運用するといくら?50歳から始める利回り別シミュレーション

1. 新NISAは年360万円まで、生涯の非課税保有限度額は1800万円

はじめに、新NISAの基本を確認します。新NISAは、NISA口座で買った株式や投資信託から得た売却益、配当金・分配金に税金がかからない制度です。

口座を解説できるのは、日本に住んでいて、口座を開く年の1月1日時点で18歳以上の人です。1年間に投資できる額は、つみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円で、2つの枠は同じ年に併用できます。

生涯に非課税で持てる額(非課税保有限度額)は買付額ベースで1800万円で、そのうち成長投資枠で使えるのは1200万円までです。非課税で持ち続けられる期間に期限はありません。

一方で、投資信託は預貯金と違い、値下がりすれば元本を下回ることがあります。リスクについて、LIMOの記事「【新NISA】毎月5万円を15年運用するといくら?50歳から始める利回り別シミュレーション」では次のように説明しています。

一般的に、期待できるリターンが高いほどリスクも大きくなることを理解したうえで、制度を活用することが大切です。

出所:【新NISA】毎月5万円を15年運用するといくら?50歳から始める利回り別シミュレーション

2. 資産運用業協会の投資信託概況、2026年9月の公募株式投信は2兆155億円の流入超

投資信託概況は、国内の投資信託の設定額・解約額や純資産総額を月ごとにまとめた統計です。2026年4月に投資信託協会と日本投資顧問業協会が統合して発足した資産運用業協会が公表しています。

2026年9月の公募株式投信(ETFを除く)は、設定額が4兆4445億円、解約額が2兆3869億円、償還額が420億円でした。設定額から解約額と償還額を差し引いた資金増減額は2兆155億円の流入超で、資産運用業協会によると40か月連続の流入超です。

2.1 流入額が最も多いのは、国内と海外の株式に投資する「内外・株式」の9119億円

投資対象の地域と資産で分けると、資金増減額は次のとおりです。

公募株式投信の資金増減額1/2

公募株式投信の資金増減額

出所:資産運用業協会「投資信託概況(2026年9月)」をもとにLIMO編集部作成

  • 内外・株式:9119億円
  • 海外・株式:5767億円
  • 国内・株式:2542億円
  • 内外・資産複合:2063億円
  • 国内・債券:553億円

地域ごとに合計すると、国内と海外の両方に投資する「内外」が1兆1467億円、「海外」が5640億円、「国内」が3047億円です。株式に投資する3つの区分だけで1兆7428億円となり、流入額全体の約86.5%を占めました(LIMO編集部計算)。

2.2 インデックス型への流入は1兆2340億円で、全体の約61.2%

投資信託概況では、日経平均株価やTOPIXなどの指数に連動するインデックス型も別に集計しています。2026年9月のインデックス型(ETFを除く)の資金増減額は1兆2340億円の流入超で、公募株式投信(ETFを除く)全体の約61.2%にあたります(LIMO編集部計算)。

インデックス型の純資産総額は90兆5423億円で、1072本のファンドがあります。

2.3 純資産総額は209兆975億円、8月末から3兆5861億円減った

資金は流入した一方で、9月末の公募株式投信(ETFを除く)の純資産総額は209兆975億円と、8月末より3兆5861億円減りました。資産運用業協会によると、2か月ぶりの減少です。

純資産総額の増減は、資金増減額に、保有している株式などの値動きによる「運用増減額」を足し、分配金として支払った「収益分配額」を差し引いたものです。9月は資金増減額が2兆155億円のプラスだったのに対し、運用増減額が5兆3000億円のマイナス、収益分配額が3015億円でした。

新しいお金が入り続けていても、組み入れている資産の値動きによって純資産総額は減ることがあります。

3. つみたて投資枠のインデックス投信選びで避けたい5つのこと

新NISAのつみたて投資枠でどの投資信託を積み立てるかは、自分で選びます。インデックス投信を選ぶときに避けたいのは、次の5つです。

つみたて投資枠のインデックス投信選びで避けたい5つのこと2/2

つみたて投資枠のインデックス投信選びで避けたいのは、信託報酬の水準を見ないまま決める、どの指数に連動するかを知らずに買う、一つの国やテーマの商品だけに絞る、相場が動くたびに売り買いする、同じ指数の商品を何本も重ねて持つの5つ

出所:LIMO編集部作成

3.1 信託報酬の水準を見ないまま決める

信託報酬は、投資信託を持っているあいだ差し引かれ続ける費用です。同じ指数に連動する商品どうしでは運用の中身が近いため、信託報酬の差が手元に残る金額の差になります。

3.2 どの指数に連動するかを知らずに買う

インデックス投信の投資先は、連動をめざす指数で決まります。国内の株式か、海外の株式か、国内と海外の両方か、債券も含むのかは、目論見書の「ファンドの目的・特色」で確かめられます。

3.3 一つの国やテーマの商品だけに絞る

特定の国や業種に絞った商品だけを積み立てると、その分野の値動きが資産全体にそのまま表れます。

3.4 相場が動くたびに売り買いする

値下がりしたときに売り、値上がりしてから買い直すことを繰り返すと、買う時期を分けて平均の買付価格をならす積立投資の考え方から外れます。

3.5 同じ指数の商品を何本も重ねて持つ

商品名や運用会社が違っても、連動する指数が同じなら投資先はほぼ重なります。複数の商品を積み立てるときは、指数が重複していないかを確かめます。

2026年9月の公募株式投信(ETFを除く)には2兆155億円の資金が流入し、40か月連続の流入超となりました。インデックス型が1兆2340億円と流入額の約6割を占める一方、運用増減額が5兆3000億円のマイナスとなり、純資産総額は209兆975億円に減っています。

月ごとの資金の流れと純資産総額は、資産運用業協会のウェブサイトで毎月公表される投資信託概況で確かめられます。

ここからは、新NISAで値下がりしたときの扱いと、分配金を出す投資信託の注意点、自分の投資信託の数字の確かめ方を見ていきます。