研究の仕事に就く人の年収は、自治体の研究職として働くか、企業などで研究者として働くかでどのくらい変わるのでしょうか。
総務省の「令和7年地方公務員給与の実態」によると、自治体の研究職の平均給与月額は43万4153円でした。厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」では、研究者のきまって支給する現金給与額は51万7000円です。一方、ボーナスは自治体の研究職のほうが3万1371円多くなっています。
この記事では、2つの調査の月収・ボーナス・年収の目安を同じ並びで比べ、年収の差がどこから生まれているのかを確認します。
1. 自治体の研究職の月収・ボーナス・年収の目安
まずは、地方公務員として働く研究職の給与から見ていきます。
1.1 研究職は1万1702人、平均給与月額は43万4153円
総務省の調査は、地方公務員の給与を職種ごとに集計しています。研究職はその職種区分の一つで、国の研究職俸給表が適用される職員に相当する職員がこの区分に入ります。国の研究職俸給表は、試験所や研究所などで試験研究や調査研究の業務に従事する職員に適用される俸給表です。
令和7年4月1日時点の研究職は1万1702人で、平均年齢は43.5歳でした。
平均給与月額は43万4153円です。このうち給料が36万187円、地域手当や時間外勤務手当などの諸手当が7万3966円でした。
1.2 期末手当・勤勉手当を足すと研究職の年収の目安は705万7307円
期末手当と勤勉手当(ボーナス)は、職員1人当たりの年額で184万7471円です。内訳は期末手当が100万717円、勤勉手当が84万6754円でした。
平均給与月額の12か月分にボーナスを足して年収の目安を出すと、705万7307円になります。
2. 賃金構造基本統計調査の研究者の月収・ボーナス・年収の目安
続いて、厚生労働省の賃金構造基本統計調査で、職種が研究者の人の給与を同じ並びで確認します。
2.1 研究者は約18万1620人、平均年齢は42.5歳
賃金構造基本統計調査は、企業規模10人以上の事業所で働く一般労働者の賃金を職種別に公表しています。研究者は約18万1620人で、平均年齢は42.5歳、平均の勤続年数は12.5年でした。
残業代なども含めた、きまって支給する現金給与額は51万7000円です。このうち所定内給与額は49万1500円で、残りの2万5500円が超過労働給与にあたります。
2.2 年間賞与を足すと研究者の年収の目安は802万100円
年間賞与その他特別給与額は181万6100円です。きまって支給する現金給与額の12か月分に足すと、研究者の年収の目安は802万100円になります。
【研究者(賃金構造基本統計調査・平均42.5歳)】
- 月収(きまって支給する現金給与額):51万7000円
- ボーナス(年間賞与その他特別給与額):181万6100円
- 年収の目安:802万100円
【自治体の研究職(1万1702人・平均43.5歳)】
- 月収(平均給与月額):43万4153円
- ボーナス(期末手当・勤勉手当):184万7471円
- 年収の目安:705万7307円