「給料が安い」「残業代なし」「休日出勤」「長時間労働」など、ブラック企業と呼ばれる企業内では水面下でさまざまな問題行動が行われています。
どこか人ごとのように感じてしまう「ブラック企業」の存在ですが、働くママやパパにとって身近な存在である「保育園」の中にも、ブラック企業といわれている施設があります。
では、一体なぜ保育施設がブラック企業として国からも問題視されているのでしょうか。
私立幼稚園の教諭として働いていた筆者だからこそわかる、保育現場のリアルなブラックぶりをご紹介します。
保育士は安月給?
厚生労働省の調べによると、勤続年数7〜8年の女性保育士の平均月収は「約27万円」(※1)。
ここから社会保障や年金などが引かれることになるので、手取りは25万円を下回ることが予想されます。
この「手取り約25万円」という厚生労働省の数字を見て、にわかに信じられない私…なぜなら、友人の保育士にヒアリングしてみると「手取りで20万円を切る」という意見が多かったから。
田舎の保育施設に就職した新卒者Yさんに月収を聞いてみたところ、「手取りで10万円に毛が生えたくらい」との返答に筆者は絶句…。
保育士さんたちがしっかりと子どもを守ってくれているからこそ、保護者は安心して仕事に向かうことができますよね。
それなのに、月収10万円程度はいくらなんでもひどすぎるんじゃ…。と新人保育士さんの身を案じずにはいられませんでした。
Yさんは田舎町に住んでいるので、保育士としての給与は日本の中でも低い方。
都会では田舎よりも給与が多いと聞くので、保育士の給与は住んでいる土地によってかなり異なるということでしょう。