職場の部長や課長、係長を思い浮かべたとき、女性の管理職はどのくらいいるでしょうか。同じ会社の中でも、部署や役職によって見え方はさまざまです。自分の職場だけを見ていると、全国でどのくらいの割合なのかはなかなか分かりません。管理職の割合は、職場の働き方や人事のしくみを考えるうえでの基本になる数字です。国の調査では役職ごとに分けて示されているので、自分の立場に近い役職の数字から確かめることができます。

厚生労働省は毎年、全国の企業を対象に、管理職に占める女性の割合や、女性の管理職がいる企業の割合を調べています。最新の「令和7年度雇用均等基本調査」は2026年7月31日に公表され、令和7年10月1日現在の状況がまとめられています。

本記事では、現役の女性管理職である筆者が本調査をもとに、部長・課長・係長それぞれに占める女性の割合と、女性の管理職がいる企業の割合、会社の規模ごとの違い、これまでの推移を順に見ていきます。

1. 【女性管理職の割合】課長相当職以上は13.8%。部長相当職9.2%・課長相当職13.2%・係長相当職20.9%

厚生労働省の「令和7年度雇用均等基本調査」によると、課長相当職以上(役員を含む)の管理職に占める女性の割合は13.8%でした。前回の令和6年度調査の13.1%から0.7ポイント上がっています。係長相当職以上(役員を含む)では16.2%で、前回の15.8%から0.4ポイント上がりました。

役職ごとにみると、役員が21.0%、部長相当職が9.2%、課長相当職が13.2%、係長相当職が20.9%です。前回はそれぞれ21.1%、8.7%、12.3%、21.1%でした。部長相当職と課長相当職は前回より上がり、役員と係長相当職は前回とほぼ同じ水準です。部長相当職の9.2%は、部長相当職のおよそ11人に1人が女性という計算になります。役員を除いて部長・課長・係長の3つの役職だけを並べると、係長相当職が20.9%、課長相当職が13.2%、部長相当職が9.2%と、役職が上がるほど女性の割合は低くなっています。

この調査は、常用労働者10人以上の企業6000社を対象に行われ、3077社が回答しました(有効回答率51.3%)。調査時点は令和7年10月1日現在で、ここで紹介する割合はすべてこの時点のものです。

役職ごとの管理職に占める女性の割合(令和7年度・令和6年度)1/2

役職ごとの管理職に占める女性の割合(令和7年度・令和6年度)

出所:厚生労働省「令和7年度雇用均等基本調査」をもとにLIMO編集部作成

2. 【女性の管理職がいる会社】課長相当職以上の女性がいる企業の割合

同じ調査では、女性の管理職がいる企業の割合も示されています。課長相当職以上の女性管理職がいる企業は54.1%で、前回は54.9%でした。係長相当職以上まで広げると61.7%(前回64.4%)です。

役職別にみると、女性の部長相当職がいる企業は14.7%(前回14.6%)、女性の課長相当職がいる企業は23.0%(前回22.5%)でした。女性の管理職がいる企業は半数を超えていますが、部長相当職に女性がいる企業は1割台という結果です。

企業規模別では、5000人以上の企業で女性の部長相当職がいる企業が76.2%、女性の課長相当職がいる企業が94.8%でした。1000〜4999人の企業では、女性の部長相当職がいる企業が62.3%、女性の課長相当職がいる企業が85.8%です。調査では、規模が大きくなるほど、女性の管理職がいる企業の割合が高くなる傾向にあるとしています。

規模の大きい企業は管理職の人数そのものが多いため、女性の管理職が1人でもいる企業の割合は高く出やすいとも考えられます。「いる企業の割合」と「管理職に占める割合」は、別の物差しとして読み分けることが大切です。

宮野 茉莉子
管理職の女性の割合を読むときは、「管理職全体のうち女性が何割か」と「女性の管理職がいる会社が何割か」を分けて見ることが大切です。同じ調査でも、物差しが違うと受ける印象が大きく変わります。また、この調査の「管理職等」には、部長、課長、係長などの役職のほか、専任職やスタッフ管理職などと呼ばれる役職も含まれます。ご自身の職場と比べるときは、社内の役職の呼び名だけでなく、部下を指揮・監督する立場か、専任職やスタッフ管理職のような立場かも手がかりにすると、全国の数字と並べやすくなります。また、この調査は企業に尋ねた結果で、働く人一人ひとりに聞いたものではありません。役職の区分や人数の数え方を確かめておくと、国のほかの調査の数字と並べるときにも迷いにくくなるはずです。