3. 3児の母がシミュレーション【子ども3人】17歳・14歳・9歳なら年60万円。末っ子が1歳でも第3子は月3万円

次は、子どもが3人の家庭です。17歳の高校生、14歳の中学生、9歳の小学生のきょうだいで、上にほかの兄や姉がいない場合は、高校生が第1子、中学生が第2子、小学生が第3子になります。第1子と第2子が月1万円ずつ、第3子が月3万円で、家族の月額は5万円です。10月の支給は10万円、1年分では60万円になります。

8歳、5歳、1歳の3人きょうだいでも、家族の月額は5万円です。1歳の末っ子は3歳未満ですが、第3子にあたるので月額は1万5000円ではなく3万円になります。第3子以降の月額は年齢にかかわらず3万円なので、この末っ子が3歳になっても金額は変わりません。

3人きょうだいの金額が変わるのは、上の子が年齢を重ねて、数える順番が変わるときです。いちばん上の子が高校生年代を終えても、22歳の年度末までの間で、親などが監護に相当する世話などをし、生計費を負担していれば(確認書の提出が必要)、その子は数のうえで第1子のままです。その場合、末っ子の分は第3子として月3万円のままです。

4. 【上の子が20歳】人数に入れば年48万円、入らなければ年24万円。22歳の年度末が変わり目

上の子が大学生などの年齢になった家庭では、その子が人数に入るかどうかで金額が変わります。20歳の上の子と、16歳の高校生、13歳の中学生がいて、親が20歳の子の生計費を負担している場合で考えてみます。

20歳の子は児童手当の対象ではありませんが、人数のうえでは第1子です。高校生が第2子で月1万円、中学生が第3子で月3万円となり、家族の月額は4万円、10月の支給は8万円、1年分では48万円です。20歳の子が人数に入らない場合は、高校生が第1子、中学生が第2子になり、月額は1万円ずつの2万円、1年分では24万円になります。

こども家庭庁の資料「『第3子以降』のカウント方法について」には、子どもが3人以上いても、必ず第3子以降として数えられるわけではないと書かれています。上の子について、監護に相当する世話などをしていることと、生計費を負担していることが求められ、数に入れるには市区町村に「監護相当・生計費の負担についての確認書」などを出す必要があります。上の子が22歳の年度末を過ぎると数に入らなくなるので、そのときは下の子の順番が繰り上がります。

5. 【制度の規模と手続き】令和6年度の受給者(一般受給資格者)は1052万7673人。申請は15日以内

こども家庭庁「令和6年度児童手当事業年報」の概要版によると、令和6年度の児童手当の受給者(一般受給資格者)は1052万7673人でした。支給の対象になっている子ども(一般受給資格者の分)は1795万9690人で、区分ごとには、0歳から3歳未満が184万9474人、3歳以上中学校修了前が1086万5162人、中学校修了後高校生年代が306万5963人、第3子以降が217万9091人です。人数はいずれも年度の2月末時点で、4つの区分を足すと合計になり、第3子以降は年齢の区分とは別に数えられています。

児童手当の手続き早見表2/2

児童手当の手続き早見表

出所:「児童手当Q&A」(こども家庭庁)などをもとにLIMO編集部作成

シミュレーションの金額は、申請して認定を受けていることが前提です。こども家庭庁「児童手当Q&A」によると、子どもが生まれたときの申請先はお住まいの市区町村(公務員の方は勤務先)で、期限は出生日の翌日から数えて15日以内です。ほかの市区町村へ引っ越すときも、転出予定日の次の日から数えて15日以内に転入先で申請します。手当は原則として申請した月の翌月分から支給され、申請が遅れると、遅れた月分は原則として受け取れません。

以前は6月分以降の手当を受けるために毎年の現況届が必要でしたが、令和4年6月分以降は原則として提出がいらなくなりました。ただし、市区町村の判断で提出を求められることもあります。手当の振込先は、原則として手当を受け取る人の名義の口座に限られます。

6. まとめにかえて

児童手当は、子ども1人ずつの月額を足した金額が、偶数月に2か月分ずつ支給されます。今回のシミュレーションでは、4歳と1歳のきょうだいで年30万円、高校生と中学生で年24万円、3人きょうだいで年60万円、上の子が20歳で数に入る家庭では年48万円になりました。第3子以降の月額は年齢にかかわらず3万円で、上の子を数に入れるかどうかが金額を分けます。

まずは10月の入金を、ご自身の家族の形に当てはめて計算した金額と見比べてみてください。

そのうえで、子どもごとに3歳になる時期、高校生年代を終える時期、22歳の年度末を書き出しておくと、家族の月額がいつ変わるかが見えてきます。

入学や進学で支出が増える時期と同じ表に並べておけば、手当を毎月の生活費にあてるのか、先の支出に備えて分けておくのかも決めやすくなるでしょう。家族の形は家庭ごとに違うので、ご自身の家庭の数字で一度計算してみることが、家計の計画を立てる手がかりになります。

7. 編集部よりコメント

宮野 茉莉子
シミュレーションをしてみると、同じ人数のきょうだいでも、年齢の組み合わせや上の子の状況で金額が変わることが分かります。とくに第3子以降は、末っ子の年齢ではなく、上の子を何人数えるかで決まる点に注意が要ります。

上の子が高校を卒業したあとも、22歳の年度末までは数に入る場合があります。ただし、そのためには生計費の負担などの条件を満たし、確認書を出す必要があります。上の子の進学や就職、ひとり暮らしの始まりなど、状況が変わる節目には、市区町村の案内を見直しておくとよいでしょう。

シミュレーションの表は、ご自身の家族に近い形を選び、子どもの年齢と順番を当てはめると目安が出せるように作っています。きょうだいが4人以上の家庭も、1人ずつの月額を足していけば同じように計算できます。

事業年報によると、1000万人を超える方がこの手当を受け取っています。ご自身の家庭の金額は、手元の書類と、お住まいの市区町村の案内で確かめてみてください。

参考資料

宮野 茉莉子