「どんなに言っても勉強しない」「なかなか言うことを聞かない」お子さんに対してそんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。聞いてもらうためについつい口を出しすぎてしまうこともあるでしょう。

しかしもしかすると、それは「しつけ」ではなく「支配」になっている可能性も。そうすると、子どもを伸ばす意味ではむしろ逆効果です。子どもの自尊心を育てながら、能力を伸ばしていくにはどうしたらよいのでしょうか。

子どもの名前の呼び方は頭の良さに関係ない?

「子どもをちゃん・くん付で呼んでいると腑抜けになる」そんなことを言われて焦った経験がある方もいるようですが、実際はどうなのでしょうか。呼び捨てやあだななど、様々な呼び方がある子どもの名前。その中で多数派なのは「ちゃん・くん付け」だそうです。それに次いで、呼び捨て派、あだな派と続きます。

そうすると、世の中は腑抜けばかりになってしまうことになりますよね。しかし、実際はそうではありません。子どもの呼び方で頭の良さや性格が変わることはないでしょう。呼びやすい呼び方で、愛情を持って接していれば問題ありません。

子どもの能力を伸ばす3つのポイント

名前の呼び方よりも大事なのは、子どもとのコミュニケーションの方法です。3つのポイントに絞って見ていきましょう。

待つ

「早く片付けなさい」「早く寝なさい」と子どもに言ったことはありませんか?「子どものため」と思っているあなた、本当にそうでしょうか。もし自分の都合だけで子どもを動かそうとしているのなら、それは「しつけ」ではなく「支配」なのかもしれません。

子どものやる気スイッチが入るのには時間がかかることがあります。それを待ってあげることで、自尊心を育ててやる気をアップさせることができるのです。

褒める

大人になっても、褒められたいという気持ちはありますよね。子どもならその気持ちはさらに大きく、褒められた時の反応も純粋です。実は、褒めることで脳内のドーパミンが分泌されることがわかっています。ドーパミンは、遊んでいる時や好きなことをしている時にも分泌される物質です。ドーパミンが分泌されると、「楽しい」「嬉しい」「気持ちいい」といった感情が生まれます。

この感情は、何度でも経験したいと思うものですよね。そのため、同じ感情を味わうために同じことをしようとする「やる気」が生まれるのです。
褒められることで、子どもはまた頑張ろうという気持ちになるのですね。

肯定する

褒めると似ていますが、自分を認めてもらうことは自己肯定感を高めることにつながります。自己肯定感が高いと、気持ちは前向きになります。「挑戦してみたい」という意欲も、前向きさがなければ生まれません。子どもの人格を否定したり、親のストレスをぶつけたりしていると、子どもの自尊心は傷ついていきます。子どもとはいえ、一人の人間としての人格を認める接し方を心がけていきましょう。

また、子どもは好奇心が旺盛です。大人から見たら「わがまま」や「手のかかる子」と思ってしまうことは、子どもらしい行動ということでもあります。ですから、時にはやりたいと思うことを思い切りやらせてあげることも大切です。

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