近年、「就活セクハラ」が社会問題になっています。面接官に「気に入られること」はある程度必要ですが、身を守るためにも、企業と一線を引くことは非常に大切です。男子学生も、決して他人事と思わないようにしましょう。

日本労働組合総連合会が2019年5月に発表した「仕事の世界におけるハラスメントに関する実態調査2019」によると、「就活活動中にセクハラを受けたことがある」と回答した人は、全体の約1割にのぼりました。しかも、そのなかで割合が最も多かったのが、「20代男性」の21.1%だったのです。

この調査によると、男女ともに最も多かった「就活セクハラ」は、「性的な冗談やからかい」でした。また、女性に多かったのは「食事やデートへの執拗な誘い」「必要ない身体への接触」で、男性に多かったのが「性的な事実関係の質問」「性的な内容の情報の流布」でした。「選考に関わるかもしれない……」と考えてしまい、社員からのセクハラに声を荒げることができない、というケースが多発しています。しかし、就活生の”弱み”に付け込んだこうしたセクハラは、立派な犯罪です。

どんなに志望道が高い企業だったとしても、いわゆる「非常識」な社員がいる会社に未来はありません。「おかしいな……」と少しでも感じたら、まずは身の安全を守るために、周囲の信頼できる人に相談してください。

内定が取れないときこそ、冷静に就活に臨もう

内定が取れずに焦ってしまい、空回ってしまう学生は少なくありません。一方で、内定を獲得する学生は、企業が求める人物を把握し、冷静に面接に臨んでいます。また、万が一「就活セクハラ」に遭った場合、「これはおかしい」と客観的に判断することも、身を守るためには必要になってきます。

内定が取れないときは、目の前のことに集中し過ぎて、まわりが見えないものです。まずはひと呼吸おいて、冷静に就活に臨むようにしましょう。

参考:「仕事の世界におけるハラスメントに関する実態調査2019」(日本労働組合総連合会)

LIMO編集部