住民税非課税世帯が使える負担軽減には、国の制度のほかに、市区町村や水道局が独自に設けているものがあります。水道料金と下水道使用料の減額もそのひとつです。

さいたま市は、市民税・県民税が非課税の世帯を対象に、水道料金を1か月979円、下水道使用料を1か月最大919円60銭減額しています。

この記事では、さいたま市・仙台市・東京都の水道局の案内を並べ、非課税であることがどう要件に入っているのかを見ていきます。2ページ目では、水道局ごとの扱いの違いと、申し込みに必要な非課税証明書の注意点を取り上げます。

1. 【住民税非課税世帯】判定の基準は4つ

水道料金の減額の要件に入る「非課税の世帯」がどう判定されるのかを、先に確認します。

1.1 生活扶助、合計所得金額135万円以下、限度額以下

名古屋市は、均等割と所得割のどちらも課税されない人として、次の4つを挙げています。

  • 生活保護法によって生活扶助を受けている人
  • 障害者、未成年者、寡婦またはひとり親で、前年中の合計所得金額が135万円以下の人
  • 扶養家族がなく、前年中の合計所得金額が45万円以下の人
  • 扶養家族があり、前年中の合計所得金額が「35万円×(扶養家族の数+1)+10万円+21万円」以下の人

仙台市が公表している目安では、65歳以上で収入が年金だけの単身の人は、年金収入155万円以下で非課税になります。限度額は市区町村によって異なるため、住んでいる地域の基準を確かめる必要があります。

1.2 世帯全員が非課税であることが条件

非課税かどうかは一人ひとりについて判定され、世帯全員が非課税の場合に住民税非課税世帯になります。

この2つの税負担がいずれも発生しない状態を「住民税非課税」と呼びます。そして、世帯全員が住民税非課税である場合、その世帯は「住民税非課税世帯」に該当します。

出所:【住民税非課税世帯】給与・年金の収入基準《ボーダーラインはいくら?》知っておきたい5つの優遇制度!制度の基本とファクトを網羅した完全ガイド

2. 【住民税非課税世帯】さいたま市の水道料金減額制度

さいたま市の水道料金の減額制度は、住民税が非課税の世帯を対象区分のひとつに入れています。

2.1 対象は4つの区分

さいたま市の案内では、対象は生活保護法による生活扶助の給付を受けている方、児童扶養手当の給付を受けている方、市民税・県民税が非課税の世帯、中国残留邦人等で生活支援の給付を受けている方の4つです。

集合住宅に住んでいて水道局と直接の給水契約を結んでいない場合は、取扱いが異なるとされています。

2.2 水道は1か月979円、下水道は1か月最大919円60銭

非課税の世帯の場合、水道料金は口径13ミリの基本料金相当額979円(税込)が1か月ごとに減額されます。下水道使用料は、基本使用料と汚水排水量10立方メートルまでの使用料(最大919円60銭・税込)が減額されます。

水道料金の減額を申し込めば、下水道使用料もあわせて減額または免除されます。生活扶助を受けている方と中国残留邦人等の方は、下水道使用料が全額免除になります。

水道料金の減額は4つの区分とも979円で、下水道使用料は区分によって全額か最大919円60銭かに分かれます1/2

さいたま市の水道料金減額制度の4つの対象区分ごとに水道料金と下水道使用料の1か月あたりの減額を並べた表

出所:さいたま市「水道料金の減額制度」をもとにLIMO編集部作成

対象の区分ごとの減額は次のとおりです(いずれも1か月あたり・税込)。

  • 生活保護法による生活扶助:水道979円、下水道は全額
  • 児童扶養手当:水道979円、下水道は最大919円60銭
  • 市民税・県民税が非課税の世帯:水道979円、下水道は最大919円60銭
  • 中国残留邦人等の生活支援給付:水道979円、下水道は全額

下水道使用料の919円60銭は最大額で、実際の減額は使用量によって変わります。また、料金計算後に1円未満の端数が出た場合は切り捨てられます。

なお、住民税非課税世帯の判定と自治体ごとの支援に関する詳しい解説は、下記の記事より一部を引用・参照しています。

【住民税非課税世帯】給与・年金の収入基準《ボーダーラインはいくら?》知っておきたい5つの優遇制度!制度の基本とファクトを網羅した完全ガイド
【住民税非課税世帯】給与・年金の収入基準《ボーダーラインはいくら?》知っておきたい5つの優遇制度!制度の基本とファクトを網羅した完全ガイド