前作から13年ぶりに、ドラマ『まだ結婚できない男』の放送がスタートして、今話題になっています。初回放送の平均視聴率は関東で11.5%(ビデオリサーチ調べ)と2桁での好スタート、さらにTwitterのトレンドにドラマタイトルや主人公の名前が入るなど、幅広い年代からも注目を集めていることがわかります。

ドラマの人気は阿部寛さん演じる独身の男「桑野信介」のキャラクターや、個性あふれる登場人物たちのやりとりの面白さにありますが、加えて”結婚できない”という問題のリアルさに共感する人々が多いからではないでしょうか。今回はそんな結婚できない人、しない人の実情を見ていきたいと思います。

どんどん増えている生涯未婚率

内閣府が発表した『少子化社会対策白書』によると、20代後半の男性の未婚率は72.7%(2015年)にまで上昇。30代前半の男性でも47.1%(15年)と半数近い男性が結婚していないことになります。

さらに50歳まで一度も結婚したことがない人々を指す生涯未婚率は、男性23.4%(15年)となり年々増加しています。ドラマを見た人の声をみると、「前作が放送されていた頃は学生だったから面白おかしく観ていたけど、今作は結婚適齢期になって焦りを感じながら観ることになりそう」などという声も多く、時を経て結婚できない男という題材がさらに人々の関心を得ていることがわかります。

けれど未婚の人々がみんな結婚したいと思っているわけではありません。国立青少年教育振興機構が15年に18歳以上50歳未満の男女を対象に行った調査では、未婚男性の12.0%が「一生結婚するつもりはない」と回答しています。10年に実施された同調査では9.4%だったので、年々結婚したくないと考えている人が増えているようです。

結婚できないのではなく、結婚しないという選択