権利付き最終日が近づき、個人投資家の関心は9月30日を基準日とする銘柄に集まっています。

3月決算の企業は、中間期にあたるこの日を基準に配当や株主優待を実施するケースが多く、「秘伝 焼肉のたれ」や鍋スープでおなじみの調味料メーカー、ダイショー<2816>もそのひとつです。

今回は、最新の決算から同社の稼ぎ頭となっているセクター・事業をひも解くとともに、株主優待や配当の内容も紹介します。

1. 最新決算からひも解く企業の強み

同社が8月3日に発表した2027年3月期第1四半期(2026年4〜6月)の決算は、以下の内容でした。

  • 売上高:59億600万円(前年同期比+5.5%)
  • 営業損失:▲3,900万円(前年同期は▲1億4,200万円の赤字)
  • 経常利益:1,900万円(前年同期は▲1億5,000万円の赤字)
  • 四半期純損失:▲500万円(前年同期は▲1億900万円の赤字)

営業損益は▲3,900万円の赤字でしたが、保険解約返戻金6,500万円などの営業外収益により、経常損益は1,900万円の黒字となりました。鍋商材の需要ピークから遠い4〜6月は利益が出にくい季節性がありますが、前年同期と比べて赤字幅は縮小しています。

製品群別にみると、液体調味料群が引き続き売上の大半を占めています。1Qの製品群別売上高は次の通りです。

  • 液体調味料群:41億9,900万円(構成比71.1%、前年同期比+7.6%)
  • 粉体調味料群:11億8,300万円(構成比20.0%、前年同期比+3.7%)
  • その他調味料群:5億2,300万円(構成比8.9%、前年同期比▲5.4%)

液体調味料群のなかでは、主力の「焼肉のたれ」類が安定した売上を維持したほか、「暑さを乗り切る夏の献立」をテーマにした春夏向け新製品として「赤から監修 台湾春雨炒め用セット」「とんバラ焼きの素」「三代目たいめいけん 茂出木浩司シェフ監修 煮込みハンバーグソース」などが売上に寄与しました。

スープ類では「博多もつ鍋スープ」などの定番製品に加え、「名店監修シリーズ」のつけ麺用スープなど新製品も売れています。業務用製品でも、オイルソース類や惣菜向けソースの売上が増加したほか、ロングセラー「味・塩こしょう」を使った新製品「味・塩こしょうオイルソース 炭火焼風」の滑り出しも堅調でした。

なお、5月11日に発表していた前期(2026年3月期)の通期決算でも、液体調味料群の構成比は75.9%と同水準でした。同期の全体の実績は、売上高274億8,900万円(前期比+4.8%)、営業利益6億8,000万円(同+3.7%)、経常利益6億6,600万円(同▲1.0%)、純利益4億5,500万円(同▲0.7%)でした。

同社は2027年3月期(今期)の業績予想として、売上高285億円(前期比+3.7%)、営業利益7億円(同+2.9%)、経常利益7億円(同+5.0%)、純利益4億2,000万円(同▲7.7%)を掲げており、今回の1Q決算でもこの予想からの変更はありません。

1Qは前年より赤字幅を縮小するペースで、通期計画に向けて進んでいます。