4. 受け取る前に知っておきたい3つの注意点

児童扶養手当は、要件を満たしていても手続きをしなければ支給されません。受給が始まった後も続く手続きがあります。

4.1 1.毎年8月に現況届の提出が必要

受給資格者は毎年、現況届を提出して受給資格の確認を受けます。多くの自治体では8月が提出月です。

こども家庭庁の案内では、提出期間は8月1日から8月31日までとされており、提出しないと11月分以降の手当を受け取れません。転居や氏名の変更があった場合も届出が必要です。

4.2 2.支給開始から5年などで手当額が減額される場合がある

受給開始から5年、または支給要件に該当してから7年を経過すると、手当額が最大で半額になるしくみがあります。

ただし、就業している場合や求職活動をしている場合、障害や疾病で就業が困難な場合などは、届出を出せば減額されません。該当する時期が近づくと自治体から案内が届きますので、必ず期限内に提出してください。

4.3 3.公的年金を受け取っていると調整される

遺族年金や障害年金、老齢年金などの公的年金を受け取っている場合、児童扶養手当は年金額との差額のみが支給されます。

かつては年金を受け取っていると手当がまったく支給されないしくみでしたが、現在は年金額が手当額を下回る場合に差額を受け取れます。年金を受け取っているからと申請をあきらめる必要はありません。

5. 教育費のピークに向けて、手当以外の支援も確認しておく

児童扶養手当は18歳到達後の最初の3月31日で終わります。つまり、教育費が最も重くなる大学進学の時期には、この手当がなくなっている可能性があります。

ひとり親世帯を対象とした支援には、高等職業訓練促進給付金や自立支援教育訓練給付金、母子父子寡婦福祉資金貸付金など、手当以外の制度もあります。

いずれも自治体の窓口が入口になりますので、児童扶養手当の手続きに行く際にあわせて確認しておくと効率的です。

6. まとめにかえて

今回は、児童扶養手当のしくみと注意点を確認してきました。

令和8年4月分以降の全部支給額は、児童1人目で月4万8050円、2人目以降は1人につき1万1350円が加算されます。所得制限があり、扶養親族が0人の場合は全部支給が所得69万円未満、一部支給が208万円未満です(品川区の例)。

注意点は3つあります。1つ目は毎年8月の現況届。提出しないと11月分以降が受け取れません。2つ目は、受給開始から5年などで手当額が最大半額になるしくみ。ただし就業や求職活動をしていれば届出により減額されません。3つ目は公的年金との調整で、年金額を上回る差額分は受け取れます。

また、この手当は18歳到達後の最初の3月31日で終わります。教育費が最も重くなる時期には、手当がなくなっている可能性があります。

鶴田 綾
手続きの抜けを防ぐには、カレンダーに書き込んでおくのが確実です。毎年8月は現況届の月、そして5年目や7年目が近づいたら減額に関する届出。この2つを覚えておいてください。あわせて、18歳で手当が終わることを前提に、それまでにどれだけ準備できるかを考えておきたいところです。高等職業訓練促進給付金など、手当以外の支援も自治体の窓口で確認できます。ご自身が活用できる制度について、常に情報をチェックして手続き漏れ等がないよう注意しておきましょう。

手当額や所得制限は自治体や年度によって異なります。実際の申請にあたっては、お住まいの市区町村の最新の案内を確認してください。

まずはご自身が対象になるかどうかを、前年の所得と世帯の状況から確かめるところから始めてみてはいかがでしょうか。

参考資料

鶴田 綾