大人として社会の中を生き抜いていくためには、ある程度の「社交辞令」は必要不可欠です。それは会社で働く人だけではなく、ママ友社会でも同じこと。

ママ友間の社交辞令を真に受けて失敗した、もしくは社交辞令を使って上手く切り抜けた…そんなママ友間での「良い社交辞令」「悪い社交辞令」エピソードを交えてご紹介します。

社交辞令なら具体的な約束はしないで

「H君のママは親しみある明るい笑顔が特徴的な元気なママ。子ども同士も同じクラスで、お互い男の子。仲良くなれそう…と思っていました。

ある日、息子が半べそ顔で帰ってきたのです。訳を聞くと、H君と同じクラスの子数名がお休みにプールに行ったというのです。実は数日前、子どもを連れてスーパーで買い物中、H君ママと偶然会って立ち話をしました。その時に『今度遊ぼうね!夏だし一緒にプール行こうよ!!』なんて言ってくれたのです。そんな話をした直後のお休み、息子は誘われずにH君とお友達数名が、H君ママの付き添いでプールに行ったということが分かり、息子は仲間外れにされたと感じてしまったようです。

確かにスーパーで会った時には、具体的な日程を決めたり、きちんと約束をした訳ではありません。社交辞令的に言ってくれたのでしょうが、息子はまだ小学2年生。そんな大人のやり取りを上手にくみ取れるわけがありません。せめてプールではなく違う場所だったら、息子も『僕も行ってみたかったな』くらいで済んだと思うのですが…。

社交辞令だったら、具体的なワードを出さないで欲しかったです。ましてや子どもを含めた社交辞令は、止めてほしいと思った出来事でした。」

夫の仕事を尊敬しているが故の謙遜でしたが…

「同じ幼稚園のママ友数人でランチ会をしている時、話題は自然と夫の話になりました。私の夫は開業医です。と言っても、大病院とは程遠い小さい町の歯医者さん。生活に困ることはありませんが、けっして裕福というわけではありません。

ランチ会の時に夫の仕事の話になり、1人のママ友から『〇〇さんのお宅はお医者さんなのよね?すごいわね』と言われました。私は夫の仕事を尊敬しています。でも、正直にそう答えてしまうのもどうかなあと思い、『私も経理とか手伝わされるから、大変で~』なんて、社交辞令で謙遜気味に答えたつもりでいました。

その後、保育参観で顔を会わせたママ友に『またランチ会しようね』と声を掛けたら『そーねー。でも、お仕事されてるし、忙しいんじゃない?』と返されました。その時気が付いたんです、ランチ会を開催していなかったのではなく、前のメンバーでは私だけ声を掛けられていなかったんです。その日も、保育参観前に何人かのママで集まってランチしていたようです。開業医ということが自慢に聞こえたのでしょうか。ママ友の付き合いは難しいと感じました。」

時には社交辞令が、相手の気持ちを軽くすることも