2026年8月から、年金受給者のもとへ「公金受取口座登録の意向確認書」が簡易書留で届いています。年金の振込口座を公金受取口座として登録することに同意するかを確認する書類です。
本記事では、この意向確認書の対象と手続きを整理したうえで、厚生年金・国民年金の平均月額を60歳から90歳以上まで年齢別の一覧で確認します。
1. 「意向確認書」とは何か。届く条件と手続きの流れ
2026年8月から、日本年金機構より「公金受取口座登録の意向確認書」が対象者へ簡易書留で発送されています。年金の振込口座を公金受取口座として登録することに同意するかどうかを確認するための書類です。
1.1 送付の対象となる方・対象外となる方
送付の対象となるのは、2026年4月15日時点で65歳以上(1961年4月16日以前生まれ)の年金を受給している方です。ただし、次の要件に1つでも該当する場合は送付されません。
- すでに公金受取口座を登録している方
- 令和8年4月に年金が支払われなかった方(全額支給停止、振込不能など)
- 国外に居住している方
- 共済組合等から支給される年金のみを受給している方
- 令和7年6月以降の年金請求手続きにおいて、公金受取口座への登録意思表示をした方 など
1.2 45日を過ぎると自動的に同意扱いになる
意向確認書を受け取ってから45日以内に不同意申出書の返送がない場合、登録に同意したものとみなされ、自動的に公金受取口座として登録されます。登録を希望しない場合のみ返送が必要になるという点に注意してください。
2. 公的年金は「国民年金」と「厚生年金」の2階建て
日本の公的年金制度は、国民年金と厚生年金の2つで構成されています。
2.1 1階部分:国民年金(基礎年金)
加入対象は、原則として国内に居住する20歳以上60歳未満のすべての人です。年金保険料は全国一律で、年度ごとに見直されます。40年間漏れなく納めた人は、65歳以降に満額の老齢基礎年金を受給できます。
※1 国民年金保険料:2026年度月額は1万7920円
※2 国民年金(老齢基礎年金)の満額:2026年度月額は7万608円
2.2 2階部分:厚生年金
加入するのは、会社員や公務員、さらに特定適用事業所で働くパートなど、一定の要件を満たした人です。国民年金と併せて加入します。
- 年金保険料(※4):給与水準により決定する(上限あり)
- 老後の受給額:加入した期間や支払った保険料によって個人ごとにばらつきが出る
※3 特定適用事業所:1年のうち6カ月間以上、適用事業所の厚生年金保険の被保険者(短時間労働者は含まない、共済組合員を含む)の総数が51人以上となることが見込まれる企業など
※4 厚生年金の保険料額:標準報酬月額(上限65万円)、標準賞与額(上限150万円)に保険料率をかけて計算される
2.3 2026年度の年金改定
2026年度の年金額は、前年度より国民年金が1.9%、厚生年金が2.0%の増額改定となりました。国民年金(老齢基礎年金)は満額で月額7万608円(1人分)、厚生年金はモデル世帯で月額23万7279円(夫婦2人の合計)です。
ただし、実際に受給できる金額は、現役時代の年金加入履歴によって一人ひとり異なります。
3. 【一覧表】60歳から90歳以上までの厚生年金月額
いまのシニア層が実際に受け取っている金額を、年齢別の一覧で確認します。厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにしたデータです。
3.1 60歳代の厚生年金の平均月額
- 60歳:9万9664円
- 61歳:10万4455円
- 62歳:10万9323円
- 63歳:6万8758円
- 64歳:8万3901円
- 65歳:14万9862円
- 66歳:15万2378円
- 67歳:15万2356円
- 68歳:15万2709円
- 69歳:15万1284円
3.2 70歳代の厚生年金の平均月額
- 70歳:15万455円
- 71歳:14万8371円
- 72歳:14万6858円
- 73歳:14万5583円
- 74歳:14万7774円
- 75歳:15万1410円
- 76歳:15万1241円
- 77歳:15万962円
- 78歳:15万862円
- 79歳:15万3115円
3.3 80歳代の厚生年金の平均月額
- 80歳:15万3729円
- 81歳:15万5460円
- 82歳:15万7744円
- 83歳:15万9994円
- 84歳:16万2555円
- 85歳:16万3947円
- 86歳:16万5577円
- 87歳:16万5557円
- 88歳:16万6200円
- 89歳:16万6767円
3.4 90歳以上の厚生年金の平均月額
- 90歳以上:16万4027円
65歳を境に金額が大きく上がり、その後は14万〜16万円台で推移しています。64歳以下が低いのは、繰上げ受給を選んだ方や特別支給の老齢厚生年金を受給している方が含まれるためです。
