毎年の誕生月に届く「ねんきん定期便」。封を開けずにそのままにしている人も少なくないようです。

ただ、この1枚には自分の年金記録がすべて集約されています。しかも50歳を境に、書かれている金額の意味が変わります。

この記事では、日本年金機構の案内をもとに、ねんきん定期便の届き方と見るべき欄を確認します。

1. 【ねんきん定期便】誰に、どんな形で届くのか

ねんきん定期便は、国民年金および厚生年金保険の加入者に送られます。受け取り始めた人ではなく、これから受け取る人が対象です。

60歳代の厚生年金は年齢ごとにどう変わるか1/1

60歳代の厚生年金の平均月額

出所:厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

1.1 はがきで届く人と、封書で届く人

通常ははがきで届きます。機構は、誕生月を含む4か月より前の直近13か月間に年金加入記録がある場合に送付するとしています。この期間に記録がなければ、はがきでのねんきん定期便は送られません。

一方、節目の年齢にあたる人には封書が届きます。対象は35歳・45歳・59歳の3回です。

封書のほうには、年金加入記録の全期間が入っています。加入した制度の履歴と、各月の納付状況が一覧になっているものです。はがきが直近1年分なのに対し、封書は20歳からの全記録という違いがあります。

1.2 50歳を境に、金額の意味が変わる

いちばん間違えやすいのがここです。記載されている年金額は、年齢によって前提が違います。

  • 50歳未満:これまでの加入実績に応じた年金額
  • 50歳以上:60歳まで加入を続けた場合の見込額

50歳未満の欄に書かれているのは、今日までに積み上がった分だけの額です。これから40年働く20歳代の人であれば、当然ながら小さな数字になります。この額を見て「将来これしかもらえないのか」と受け取るのは誤解です。

50歳以上になると、60歳まで今の条件で加入し続けた前提の見込額に変わります。こちらは老後の家計を組むときの目安として使えます。

1.3 封書が届く3回は記録を確かめる機会

35歳・45歳・59歳の封書は、記録の点検をするタイミングです。とくに確認しておきたいのは、転職の前後と、姓が変わった時期です。

短期間だけ勤めた会社の記録が抜けている、旧姓時代の記録が別人として管理されている、といった漏れは実際に起こります。加入月数が少なければ、その分だけ将来の年金は減ります。

59歳の封書は、受給が近づいた最後の点検機会です。ここで気づけば、任意加入や追納で手当てできる余地が残っています。

公的年金の平均受給額に関する詳しい解説は、下記の記事より一部を引用・参照しています。

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