2. 繰り下げる前に押さえたい平均額
どれくらい増やせば足りるのかを考えるには、今の水準を知っておく必要があります。LIMOの記事「【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説」から要点を引用します。
厚生年金から確認します。
- 〈全体〉平均年金月額:15万289円
- 〈男性〉平均年金月額:16万9967円
- 〈女性〉平均年金月額:11万1413円
- ※国民年金の金額を含みます。
国民年金は次のとおりです。
- 〈全体〉平均年金月額:5万9310円
- 〈男性〉平均年金月額:6万1595円
- 〈女性〉平均年金月額:5万7582円
出所:LIMO「【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説」
国民年金の平均は5万9310円で、満額の7万608円には届いていません。繰下げを考える前に、まず満額に近づける余地がないかを確認しておきたいところです。
3. 繰下げが向く人・向かない人
繰下げは、待っているあいだの生活費を別に用意できる人に向いた選択です。働き続ける予定がある、あるいは十分な蓄えがあるなら、選択肢に入ります。
反対に、待機期間中の収入に不安がある場合は無理をしないほうが安全です。増額はあくまで長生きした場合に効いてくるもので、途中で取り崩す蓄えが尽きては本末転倒です。
加給年金の対象になる人は、厚生年金を繰り下げると受け取れない期間が生じます。基礎年金だけを繰り下げる形を検討してみてください。
4. まとめにかえて
繰下げ受給の増額率は1か月あたり0.7%で、66歳で8.4%、70歳で42%、75歳で84%になります。国民年金の満額7万608円なら、75歳まで待つと約12万9918円です。
ただし加給年金額と振替加算は増額の対象外で、待機期間中は受け取れません。基礎年金と厚生年金を別々に繰り下げられる点も、判断材料になります。
まずは「ねんきんネット」で65歳から受け取る場合の額を確かめ、そこから何%増やしたいのかを考えるのが順序です。
参考資料
- 日本年金機構「年金の繰下げ受給」
- 厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」
- LIMO「【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説」
- LIMO「【2026年最新】60歳~89歳の年金一覧表!年代別の平均受給額と「手取り・非課税世帯」のリアル!年金口座の「凍結リスク」とは?」
LIMO編集部年金解説班