シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は串カツチェーン店「串カツ田中」を運営する串カツ田中HD(3547)の、2019年9月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。
直近の月次実績
2019年10月3日に更新された串カツ田中HDの2019年9月既存店売上高は、対前年同月比93.5%でマイナス成長になりました。内訳は客数92.6%、客単価100.9%で、客単価はプラスとなりましたが客数のマイナスをカバーできなかった形です。
一方で、全店売上高は129.6%となりプラス成長。引き続き130%近い高い成長率を維持しています。
今期の既存店売上高の振り返り
では、同社の2019年11月期の既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか。
既存店売上高は、Q1に3カ月連続のプラス成長を果たしましたが、その後7カ月マイナス成長が継続中です。9月は客単価が今期初めてプラス(100.9%)となりましたが、逆に客数が今期最低数字(92.6%)となり、成長に向けた歯車が噛み合いません。
一方で全店売上高は、概ね130~160%間の高い成長を見せています。ただし徐々に数字は落ちており、9月の129.6%は依然として高い数字ながら、今期最低の数字です。
過去1年の株価動向
最後に同社の株価動向を見ていきましょう。
同社株価は、2017年11月末7,000円台の高値を天井に下落を開始しました。2019年は1月と8月に1,700円台でダブルボトムのチャートを形成しています。8月6日の安値1,772円からの反発局面が続いており、現在は2,300円付近での取引がなされています。
全店売上高が高い成長率を継続する一方で、既存店売上高はマイナス成長という構図に変化はありません。今後はいつ既存店売上高が回復基調に転じるかが注目されます。
参考資料:月次報告(2019年9月度)
LIMO編集部