40歳の誕生日を迎えたころ、給与明細に見覚えのない「介護保険料」という項目が増えていたことに気づいた方も多いのではないでしょうか。この介護保険料、実は年収によって金額が変わるうえ、65歳を過ぎて年金生活が始まっても、亡くなるまでずっと支払いが続く仕組みになっています。
この記事では、2026年8月時点の最新データをもとに、年収別の介護保険料の目安や、年齢が上がったときの金額の変化、住んでいる地域による差、そして気になる免除や減免の制度について整理します。
- 介護保険料は40歳から始まり、年収700万円の会社員なら本人負担で月4725円程度が目安
- 65歳以降は年金から天引きされる仕組みに変わり、全国平均は月6225円だが地域で最大約2.7倍の差がある
- 介護保険料に一般的な「免除」制度はなく、生活保護受給者や低所得者向けの軽減措置が中心
1. 介護保険料は40歳から始まり、生涯にわたって続く
介護保険の被保険者は、年齢によって2つの区分に分かれています。40歳から64歳までは「第2号被保険者」として、加入している健康保険料と合わせて介護保険料が徴収されます。会社員であれば毎月の給与から天引きされ、事業主と折半で負担する仕組みです。65歳になると「第1号被保険者」に切り替わり、原則として年金から天引きされる形(特別徴収)で保険料を納めることになります。
ここで押さえておきたいのは、65歳になったからといって介護保険料の支払いが終わるわけではないという点です。年金生活が始まり、収入が公的年金だけになった後も、介護保険料は生涯にわたって納め続ける必要があります。年金の受給額が少ない方にとっては、この負担が家計に与える影響も小さくありません。
2. 40〜64歳の介護保険料、年収別の目安
会社員(協会けんぽ加入)の場合、介護保険料は毎月の給与を区分した「標準報酬月額」に、介護保険料率を掛けて計算されます。令和8年度の協会けんぽの介護保険料率は全国一律1.62%で、これを会社と従業員が折半するため、本人が負担する割合は0.81%です。年収別に月額の目安を試算すると、次のようになります。
40〜64歳の介護保険料、年収別の月額目安1/2
出所:全国健康保険協会「令和8年度都道府県単位保険料率」をもとにLIMO編集部試算
年収300万円(月収概算25万円)の場合、本人負担の介護保険料は月2025円程度です。年収500万円では月3375円程度、年収700万円では月4725円程度、年収900万円になると月6075円程度が目安になります。
年収が上がるほど、比例して介護保険料の負担も大きくなっていくことが分かります。なお、この試算は月収を年収の12分の1として概算したものであり、実際の標準報酬月額の等級区分までは反映していない簡易的な計算です。また、賞与からも同様の料率で介護保険料が差し引かれる点にも留意が必要です。
介護保険料は健康保険料や厚生年金保険料と一緒に天引きされているため、明細を見ても「合計でいくら引かれているか」しか意識していない方が多いのではないでしょうか。40歳になったタイミングで一度、給与明細の介護保険料の欄を確認してみることをおすすめします。
自営業などで国民健康保険に加入している場合は、介護保険料の算定方法や料率が協会けんぽとは異なり、お住まいの市区町村ごとに設定されています。会社員の場合の目安とは異なる点にご注意ください。
