厚生年金の平均年金月額は、男性が約17万円、女性が約11万円です。国民年金は男女ともに6万円前後になります。

この額面が10年後も同じだとして、買えるものの量は変わらないのでしょうか。

石津 大希
石津 大希
物価の2%上昇が続くと、目減りの速さは非常に早くなります。前提を変えて両方を見ておくことが肝心です。

本記事では、2026年度の年金額と振込のタイミング、標準的な夫婦世帯の金額、そして男女別の平均月額を確認します。

なお、公的年金の仕組みや2026年度の年金額に関する詳しい解説は、下記の記事より一部を引用・参照しています。

【厚生年金】2026年6月支給分から「標準的な夫婦世帯」の年金額が4495円アップ!支給日に「60万円(月30万円)以上」受給する人は全体の何%?遺族・離婚時のルールも解説
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【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説
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ココがポイント
  • 厚生年金の平均年金月額は男性が約17万円、女性が約11万円です
  • 国民年金は男女ともに6万円前後で、標準的な夫婦世帯は月23万7279円です
  • 月10万円の年金は物価2%が10年続くと、実質8万2035円相当になります

1. 2026年度の年金額と2カ月ごとの支給

年金が振り込まれるのは偶数月の15日です。前月までの2カ月分がまとめて入ります。

※15日が土日祝日の場合は、直前の金融機関の営業日が支給日になります。

1.1 2026年度に示された年金額

厚生労働省が示した2026年度の年金額の例は次のとおりです。

  • 国民年金(老齢基礎年金):7万608円(1人分※1
  • 厚生年金:23万7279円(夫婦2人分※2

出所:【厚生年金】2026年6月支給分から「標準的な夫婦世帯」の年金額が4495円アップ!支給日に「60万円(月30万円)以上」受給する人は全体の何%?遺族・離婚時のルールも解説

※1 昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金(満額1人分)は、月額7万408円
※2 平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準

厚生年金のモデル世帯は夫婦で月額23万7279円です。老齢厚生年金1人分と老齢基礎年金2人分を合わせた金額になります。

支給日には2カ月分が合算されるため、1回の振込額は47万4558円です。

2. 標準的な夫婦世帯の年金額

標準的な夫婦世帯の金額については、LIMOの記事「【厚生年金】2026年6月支給分から「標準的な夫婦世帯」の年金額が4495円アップ!支給日に「60万円(月30万円)以上」受給する人は全体の何%?遺族・離婚時分割も解説」から要点を引きます。

2026年度、国民年金は前年度比1.9%、厚生年金は同2.0%の増額となっています。国民年金(老齢基礎年金・満額・1人分)は7万608円(+1300円)、厚生年金(夫婦2人分)は23万7279円(+4495円)。年金は2カ月ごとに支給されるため、夫婦2人分の標準的な年金額でみると1回あたりの振込額は47万4558円です。もっとも、これらはあくまでモデルケースであり、実際の受給額は加入期間や現役時代の収入によって異なります。

出所:【厚生年金】2026年6月支給分から「標準的な夫婦世帯」の年金額が4495円アップ!支給日に「60万円(月30万円)以上」受給する人は全体の何%?遺族・離婚時のルールも解説

3. 厚生年金と国民年金の平均年金月額

次に個人が受け取る金額を見ます。厚生労働省「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」のグラフとあわせて確かめます。

金額の幅と男女の差に注目してみてください。

3.1 厚生年金の平均月額を男女別に見る

厚生年金:年金月額階級別の受給権者数2/4

厚生年金:年金月額階級別の受給権者数

出所:厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 〈全体〉平均年金月額:15万289円
  • 〈男性〉平均年金月額:16万9967円
  • 〈女性〉平均年金月額:11万1413円

出所:【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説

※国民年金部分を含む

3.2 国民年金(老齢基礎年金)の平均月額

国民年金:年金月額階級別の受給権者数3/4

国民年金:年金月額階級別の受給権者数

出所:厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 〈全体〉平均年金月額:5万9310円
  • 〈男性〉平均年金月額:6万1595円
  • 〈女性〉平均年金月額:5万7582円

出所:【2026年最新・年金早見表】厚生年金・国民年金はいくらもらえる?平均受給額一覧と手取りのリアル!社会保険料・税金が引かれる「天引き」まで徹底解説

厚生年金(国民年金部分を含む)の平均は男性が約17万円、女性が約11万円でした。国民年金は男女ともに6万円前後です。

2カ月分がまとめて振り込まれるため、1回あたりの金額は大きく見えます。月あたりに換算すると、年金収入だけで暮らせる世帯は多数派ではありません。

いずれも全受給権者の平均で、実際の金額には大きな個人差があります。

そして、この額面がそのままの水準で使えるとは限りません。物価が上がれば買えるものは減っていきます。

石津 大希
石津 大希
ねんきん定期便で分かるのは額面です。買えるものの量は、物価との組み合わせで決まります。月10万円の年金は物価2%が10年続けば実質8万2035円相当となり、目減りは18.0%です。1%のときの9.5%と比べると、上昇率が2倍になれば目減りもほぼ2倍の速さで進みます。実際には年金額も毎年度改定されますが、マクロ経済スライドによって改定率が物価上昇率を下回る年もあります。額面の見込額に、物価の前提を並べて考えたいところです。