2026年8月17日の東京株式市場は5日続伸となりました。
月曜相場で手掛かり材料に乏しいなか、AIや半導体関連株が買われる展開でした。
そうしたなか、建設機械最大手のコマツ(6301)は冴えない値動きとなり、前営業日比91円安(1.25%安)の7,211円で取引を終えています。
同社は7月29日の2027年3月期第1四半期(2026年4月〜6月)の決算発表とあわせて、通期の連結業績予想を上方修正しています。
円安や販売価格の改善を追い風に4-6月期は増収増益となった一方、通期でみると純利益は前期実績を下回る見通しが続いています。
今回は決算ラッシュが一巡したタイミングで、改めて主要銘柄の決算内容をおさらいします。
記事後半では年間チャートの動きもチェックしていきます。
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2027年3月期第1四半期(4-6月)は売上高14.7%増、営業利益8.0%増の増収増益
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通期純利益予想を上方修正も、前期実績比では7.3%減益の見通しは継続
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1. 2027年3月期1Qは増収増益、円安と価格改善が押し上げ
同社は7月29日、2027年3月期第1四半期(2026年4月〜6月)の決算発表とあわせて、通期の連結業績予想を上方修正したと発表しました。円安や販売価格の改善を追い風に4-6月期は増収増益となった一方、通期でみると純利益は前期実績を下回る見通しが続いています。
- 売上高:1兆431億4,300万円(前年同期比14.7%増)
- 営業利益:1,515億5,300万円(前年同期比8.0%増)
- 税引前四半期純利益:1,400億3,600万円(前年同期比6.7%増)
- 最終利益(四半期純利益):961億5,300万円(前年同期比5.4%増)
売上高営業利益率は14.5%と、前年同期の15.4%から0.9ポイント低下しています。
2. 3事業を地域分散で支えるコマツのビジネスモデル
コマツは、建設機械・車両事業を中核に、この事業の販売を金融面から支えるリテールファイナンス事業、自動車産業向け大型プレスや半導体産業向けエキシマレーザー関連事業を手がける産業機械他事業という3つのセグメントで構成されています。
売上高の9割超を占める建設機械・車両事業は、米州・欧州・アフリカ・中近東・オセアニア・アジア・中国・CIS・日本という広い地域に分散しているのが特徴で、特定地域の需要変動の影響を他地域でカバーしやすい構造になっています。
3. 中東・日本の需要減を米州・アフリカの伸びがカバーする分散型の強み
今回の決算にも、この地域分散の強みが表れています。建設機械・車両部門の売上高は9,669億3,400万円(前年同期比14.4%増)、セグメント利益は1,301億2,300万円(同6.4%増)となりましたが、地域別に見ると明暗が分かれました。
円安に加えインフラ・鉱山機械向け需要が堅調な米州(北米29.5%増、中南米37.2%増)や、金需要とインフラ工事需要が旺盛なアフリカ(31.6%増)が大きく伸びた一方、中東情勢の影響を受けた中近東は54.6%減、資材高・人手不足が響く日本は12.0%減となりました。落ち込んだ地域があっても他地域の伸びで補う分散型の事業構造が、今回の増収増益を支えた形です。
このほか、施工管理ソリューション「スマートコンストラクション」やICT建機の普及(ICT建機化率31.1%)、無人ダンプトラック運行システム(AHS)の導入拡大(累計導入台数1,060台)など、DXを軸にした付加価値提供も進んでいます。リテールファイナンス部門(売上高326億9,500万円、前年同期比7.4%増、セグメント利益96億2,400万円、同2.8%増)と産業機械他部門(売上高528億9,500万円、同21.7%増、セグメント利益90億1,000万円、同25.1%増)も、いずれも増収増益となりました。
ここまで見てきたように、2027年3月期第1四半期は円安や価格改善を追い風に、建設機械・車両を中心に3事業すべてが増収増益となりました。世界各地に分散した事業構造が、中近東や日本の需要減少を他地域でカバーする形になっています。もっとも、同時に発表された通期の業績予想は上方修正されたとはいえ、前期実績と比べるとなお減益の見通しです。