家電量販店のコジマ(証券コード:7513)といえば、店頭でのお買い物に使える優待券をイメージする方も多いのではないでしょうか。

加藤 聖人

筆者が証券会社に勤務していた頃、こうした魅力的な優待や増配のニュースが出ると、「お得だからすぐに買いたい!」とご相談に来るお客様が数多くいらっしゃいました。しかし、優待投資で失敗しないためには、その還元を支える企業の業績をチェックすることが欠かせません。

決算短信のサマリー(要約)を確認することは、投資判断の「入口」にすぎませんが、手軽に企業の現状を把握できる便利なツールです。

2026年7月13日、コジマは株主優待制度の拡充と、配当方針の見直しによる増配予想を発表しました。今月(2026年8月末日)に株主名簿に記載されている株主からさっそく新しい制度が適用されるとあり、注目を集めています。

今回は、8月末の権利確定に向けて注目される株主優待・配当の内容を整理したうえで、直近の決算内容を「決算短信」のサマリーでわかりやすく解説します。

※決算情報・業績等は執筆時点での情報にもとづいています。

ココがポイント
  • 最新株価で計算した優待+配当の「還元利回り」の目安
  • 長く持つほどお得になる、新しい株主優待制度の詳細
  • 決算短信サマリーでサクッと確認できるチェックポイント

1. コジマ(7513)最新株価で試算!優待+配当の「還元利回り」はいくら?

まず、実際にどの程度の「お得度」が期待できるのか、独自に試算してみましょう。

コジマの株価は、2026年8月19日の終値で1410円です。売買単位は100株のため、最低投資額は14万1000円となります(このほか証券会社への売買手数料が別途必要です)。

この投資額に対して、8月の優待と予想配当金を合計した株主還元額が、どの程度の利回りになるかをまとめたのが以下の表です。

100株保有・2026年8月期の株主還元利回り(税引前)

  • 継続保有1年未満(優待2000円相当+配当2800円=4800円):4800円÷14万1000円=約3.4%
  • 継続保有2年以上(優待4000円相当+配当2800円=6800円):6800円÷14万1000円=約4.8%

なお、この試算は8月末基準日の優待分のみを対象としています。コジマの優待は2月末にも別途付与されるため、年間で受け取れる優待の総額は、ここで示した金額よりも大きくなります。

次の章から、優待・配当の詳細を確認していきましょう。

2. コジマ(7513)8月の株主優待「もらえる優待券が増える?」7月発表の拡充内容をチェック

コジマの株主優待は、店舗や「コジマネット」等で利用できる「お買物優待券(1枚1000円)」です。

2026年7月13日、8月末を基準日とする優待内容を拡充すると発表され、今月(2026年8月末日)に株主名簿に記載されている株主から、さっそく新しい制度が適用されます。

2.1 所有株式数に応じた優待(年2回:2月末・8月末)

保有株式数に応じて、以下の枚数の優待券が付与されます。

  • 100株以上:2枚(2000円分)
  • 500株以上:4枚(4000円分)
  • 1000株以上:6枚(6000円分)

2.2 長期保有特典(年1回・8月末のみ追加)

100株以上を継続保有している株主には、8月末のみ、以下の優待券が追加されます。

  • 1年以上2年未満:1枚追加
  • 2年以上:2枚追加

長期保有特典を含めると、保有期間によって優待額に差が生まれます。優待の使い勝手だけでなく、こうした保有期間の条件も、あわせて確認しておきたいポイントです。

2.3 配当性向「40%」を目指す新方針、2026年8月期は28円に増額

コジマは配当方針を「配当性向40%を目指す」へと変更しました。それを踏まえて、2026年8月期の配当予想は、当初の22円から28円へと引き上げられています。

2025年8月期の配当金は、年間22円の実績でした。この内訳には、通常の普通配当(20円)に加えて、創業70周年を記念した「2円」の記念配当が含まれています。

2020年8月期の配当金(12円)と比較すると、増加傾向にあることがわかります。

配当方針の明確化と増配は、業績に応じた株主還元の姿勢を強めていることの表れといえるでしょう。

次の章では、この還元の土台となっている決算内容を確認していきます。