株式市場の振り返り-日経平均株価は約2年ぶりに10連騰、終値で22,000円台回復
2019年9月17日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比)
- 日経平均株価 22,001円(+13円、+0.1%) 10日続伸
- TOPIX 1,614.5(+4.7、+0.3%) 8日続伸
- 東証マザーズ株価指数 849.6(+1.9、+0.2%) 3日ぶり反発
東証1部上場銘柄の概況
- 値上がり銘柄数:1,250、値下がり銘柄数:792、変わらず:109
- 値上がり業種数:20、値下がり業種数:13
- 年初来高値更新銘柄数:132、年初来安値更新銘柄数:4
東証1部の出来高は13億3,628万株、売買代金は2兆4,201億円(概算)となり、いずれも先週末より大幅減少となりました。ただ、大幅減少になったとはいえ、先週末はメジャーSQで商いが嵩上げされたこと、及び、3連休明けの週初であったことを勘案すると、相応に高水準な商いだったと見ていいでしょう。売買代金は3兆円には届きませんでしたが、2兆5,000億円をうかがうレベルでした。
そのような中、日経平均株価は先週末終値を挟んだ揉み合いとなりました。中東情勢緊迫化を受けて寄り付き直後は一時▲109円安となりましたが、すぐに切り返して下値を掘り下げることはありませんでした。ただ、上値は重く、一時+52円高まで上昇するのが精一杯だったようです。それでも最後は小幅上昇で22,000円台を回復し、これで10日続伸となりました。
ちなみに、日経平均株価の10連騰は、2017年10月2日~24日にかけて記録した16連騰(注:これは連騰最長記録でもあります)以来となる約2年ぶりのことです。
なお、TOPIXも同じような値動きで8日続伸となり、2017年10月6日~24日に掛けて記録した12連騰以来となりました。
東証マザーズ株価指数は3日ぶり反発、売買代金は29日連続で1,000億円を下回る
東証マザーズの出来高は4,149万株、売買代金562億円となりました。出来高は先週末並みでしたが、売買代金は減少しました。大型株式市場では相応に活況な商いが続く一方、新興市場では個人投資家の物色意欲が続かず、商いに回復の兆しが見えません。売買代金は29日連続で1,000億円を下回りました。
なお、株価指数はわずかに反発して引けましたが、こちらも大型株式市場と好対照の結果です。依然として900ポイント回復は遠いようですが、今後の展開は個人投資家の投資マインド回復次第と言えましょう。
ソニーが3日連続で年初来高値を更新、株価高騰が続いたSMCは一転して急落
個別銘柄では、ソフトバンクグループ(9984)が▲3%超安の大幅反落となった一方で、他の通信株は堅調に推移し、NTTドコモ(9437)は12日連続で年初来高値を更新し、日本電信電話(9432)とKDDI(9433)も高値更新となりました。
また、ハイテク株でもソニー(6758)が3日連続で年初来高値を更新し、アドバンテスト(6857)とオリンパス(7733)も連日の年初来高値更新となっています(オリンパスの終値は下落)。
その他では、自動車株でトヨタ自動車(7203)とSUBARU(7270)が年初来高値を更新し、小売り株ではニトリホールディングス(9843)、ケーズホールディングス(8282)、スギホールディングス(7649)などが高値を付けたことが目を引きました。
なお、原油価格相場の高騰を受け、三井物産(8031)が大幅上昇となり、住友商事(8053)や伊藤忠商事(8001)とともに年初来高値を更新したのが注目を集めたようです。
一方、先週末に年初来高値を更新したSMC(6273)が一時▲5%超安の急落となり、ファナック(6954)も大幅安で引けました。
また、スズキ(7269)やマツダ(7261)など自動車株の一角が売られ、ハイテク株ではローム(6963)やルネサスエレクトロニクス(6723)が大きく値を下げています。
その他では、先週末に発表したQ1決算が大幅減益となったヤーマン(6630)が一時▲17%安の大暴落となったことが目を引きました。
新興市場(東証マザーズ)では、全体的に目立った動きがない中で、ユーザベース(3966)、中村超硬(6166)、シェアリングテクノロジー(3989)などが値を下げています。一方、メルカリ(4385)は小反発し、サンバイオ(4592)は堅調に推移しました。
葛西 裕一