年収1000万円を目指す3つの選択肢

では、年収1000万円を目指すには、具体的にどのような選択肢があるのでしょうか。ここでは大きく3つの方向性を紹介します。

①今の職場で成果を積み上げる

最も身近な選択肢は、今の会社・仕事の中で年収を上げていく方法です。資格取得によるスキルアップや、担当業務での成果を積み重ねることが、昇給や昇格につながるケースは少なくありません。管理職への登用や、専門性の高い部署への異動が、年収アップの機会になることもあります。

②スキルを活かして、より年収の高い業種へ

前章で見たように、業種によって平均年収には500万円以上の差があります。今のスキルや経験を、より給与水準の高い業種で活かせないか検討してみるのも一つの方法です。金融業や情報通信業、インフラ関連の業種などは平均給与が高い傾向にありますが、業種を変える転職には、求められるスキルや働き方の違いも伴うため、事前のリサーチが欠かせません。

③本業と副業を組み合わせて収入を増やす

本業一本で年収を大きく伸ばすのが難しい場合、副業を組み合わせて収入全体を増やすという選択肢もあります。副業にはさまざまな形があり、スキルを活かした業務委託やスポットワーク、ネットを使った販売・発信活動など、働き方は多岐にわたります。

さらに、副業などで得た収入を計画的に貯め、まとまった資金ができてきたら、その一部を投資に回して将来の「不労所得」につなげていくという考え方もあります。労働による収入を増やす努力と、資産を働かせる仕組みづくりを両立させることが、年収1000万円という目標に近づくための土台になります。

和田直子
副業と聞くと「時間を切り売りする仕事」を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、まとまった収入源をもう一つ作るというより、まずは今の収入から使い切らない分をきちんと確保できる仕組みを整えることの方が、実は年収アップの効果を大きくするコツだと感じています。副業や本業の昇給で収入が増えても、生活費がそれに合わせて膨らんでしまえば、手元に残るお金は増えません。増えた分の一部を先に資産形成に回す仕組みを作っておけば、無理に働く時間を増やさなくても、資産が資産を生む状態に少しずつ近づいていきます。収入を増やす努力と、増えた分を守る工夫は、セットで考えたいポイントです。

まとめ

年収1000万円は、多くの人が一度は目標として意識する金額ですが、実際に到達しているのは男性で9.7%、女性で1.6%と、限られた人にとっての現実です。年齢が上がれば自然に届くわけではなく、50代後半でピークを迎えたあとは、多くの人が再び年収を落としていく傾向にあります。

今の職場で成果を積み上げる、より年収の高い業種へスキルを活かす、本業と副業を組み合わせて収入源を増やす――年収1000万円という目標に近づく道筋は一つではありません。自分に合った方法を組み合わせながら、無理のないペースで収入アップを目指していきましょう。

参考資料

和田 直子