オークネット、上期は減収減益 国内のスマホ需要低迷の影響に加え海外展開への投資も影響

2019年8月23日に行われた、株式会社オークネット2019年12月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお届けします。IR資料

スピーカー:株式会社オークネット 代表取締役社長 藤崎清孝 氏

連結業績サマリー

藤崎清孝氏:オークネットの藤崎です。本日は説明会にご参加いただきまして誠にありがとうございます。それでは、2019年度上期の決算について説明を開始したいと思います。

まず、2019年度上期の実績です。スライド3ページをご覧いただければと思います。当期の上期ですが、売上高が99億6,000万円で、前年同期比で0.7パーセント減です。営業利益につきましては13億3,100万円で、前年同期比で25.9パーセント減です。経常利益は13億2,000万円で、前年同期比では28.4パーセント減です。1株当たり四半期純利益は23円97銭で、前年同期比では10円88銭減という結果でした。

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セグメント別増減分析

その内容として、4ページでセグメント別の増減の分析があります。まず上の図についてです。売上高ですが、四輪事業が前年比で1憶1,500万円増、デジタルプロダクツ事業が2億1,800万円減、その他情報流通事業が3,900万円増、その他事業が900万円減という結果です。

下の図は利益についてです。四輪事業が1,300万円減、デジタルプロダクツ事業が8億2,300万円減、その他情報流通事業が3,500万円増、その他事業が5,100万円減ということで、2019年度上期は利益が大幅に減少し、要因としてはデジタルプロダクツ事業が大きく影響しているという結果でした。

通期連結業績予想 (期初予想から変更なし)

スライド6ページは通期の業績予想です。通期連結業績予想につきましては期初予想から変更していません。

売上高が206億2,400万円、営業利益が35億1,200万円、経常利益が36億7,900万円、1株当たり当期純利益が78円42銭ということで、2019年度下期においてはいろいろな戦略等によって上期の分を取り返し、業績予想に向けて邁進していきたいと考えています。

四輪事業 上期実績

続きまして、セグメント状況です。9ページをご覧いただければと思います。まずは四輪事業の上期の実績ですが、これは増収減益という結果でした。

内容としては、まず中古車オークションです。営業施策等をいろいろ試みまして、出品台数は増加したものの、成約率の高い出品、とくに輸入車の出品が減少してきています。昨今の新車販売は若干低迷していますが、その影響によって出品が減少し、成約台数も減少しているという状況です。

共有在庫市場につきましては、ディーラー系・レンタリース系等のグループ間での取引台数が順調に推移していまして、成約台数が増加している状況です。

ライブ中継オークションと落札代行サービスについては、現車会場さまとの提携によりまして、当社の会員店さまが現車会場さまから落札できるというサービスです。このサービスにつきましては、2018年から2019年にかけて大手の会場さま2会場との提携が終了した影響があって、どちらとも落札台数が減少しているという状況です。

AISという別会社の車両検査サービスについては順調に推移していまして、検査台数が増加している状況です。

四輪事業 上期実績KPI

10ページは2019年度上期のKPIです。中古車オークションは、先ほどお話ししましたように総出品台数が前年同期比で3.1パーセント増ということですが、成約台数が6.7パーセント減という結果でした。

共有在庫市場につきましては、15.1パーセント増ということで好調に推移しています。

そして、ライブ中継オークション・落札代行サービス等が、先ほど説明した理由によってそれぞれ4.9パーセント減、そして2.9パーセント減という状況です。あとでご説明するいろいろな施策のもとでその分を取り返すべく、現在は他の会場からの落札という部分で順調に伸びていて、その分を取り返しつつあるという状況です。

車両検査サービスにつきましては、総検査台数が12.4パーセント増という結果でした。

四輪事業 成長への取組①

続きまして、四輪事業における成長戦略の取り組みについてお話しさせていただきます。3つほどございます。

1つ目は、バリューアップセンターの活用促進です。バリューアップセンターというのは、スライド左側に書いてありますように、大手会員さま向けにデポ機能を用意するだけではなくて、そこに出品、納車していただいた車両に検査・加修・室内クリーニング等を行って、より高く売れるようにサポートする、いわばバリューアップしていく機能を付加したセンターです。このセンターには数年前から取り組んでいて、好評に推移しています。

現在は全国に7ヶ所設置していますが、新たに4ヶ所のヤードと提携によって拡大しています。その結果、スライド右のグラフにあるように、出品台数そして成約台数ともに増加傾向です。さらにこれからこのヤードの増加、そしてサービスの強化を行い、オークションにおける流通の成長を目指していきたいと考えています。

四輪事業 成長への取組②

続きまして、次のページのライブ中継オークションおよび代行落札での施策です。

「らくPOS」という新たなサービスを展開してきています。会員店さんがオークションに参加する時間がない場合、事前に金額を入れて入札しておけるという、入札予約システムですが、これを活用する方もけっこういらっしゃいます。

しかし今までは、(オークションでは)時として安く買えること自体がメリットであるのに、入札予約の仕組みを使うと入力した金額で買ってしまうという、言ってみれば安く買えない場合がありました。そういう意味では、「入札をしたいが難しい」という人も多かった。

今回は自動応札システム、いわゆるロボットの提供をはじめました。落札店に代わって、自動的にランダムで応札できる機能を付加したことによって、時には安く買えるということが好評で、(利用者が)非常に増えてきているということです。

先ほど2会場ほど減ったと説明しましたが、違う会場からの応札等も非常に多くなってきていまして、その分を取り返すべく増加させているという状況です。それ以外にもいろいろな機能を付加して、使いやすく便利にして、落札台数を強化することを進めてまいりたいと思います。

四輪事業 成長への取組③

続きまして、13ページです。「サテロクプレミアム」もスタートしています。これは2018年後半からスタートしたサービスです。「サテロク」は査定登録の略で、販売店さまが顧客からの下取りや仕入れをするときに、この端末サービスを使って非常に簡単に登録や査定ができるという仕組みです。

こういったサービスは、他にも提供している会社があるわけですが、当社の特徴としては、AISという年間100万台近い検査をしている検査会社のビックデータを活用しながら、非常に簡易に登録できることがあります。

具体的に言うと、グレードを設定するときに画像などいろいろな部分でサポートして、非常に簡単にグレードがわかる仕組みとか、あるいは修復歴車(事故車)の可能性のある車を見分けるために、車ごとに「このようなところを注意して見てください」というガイドまでできます。

このようにAISの検査によるビックデータを活用したサービスは他社が真似できない仕組みになっていて、この仕組をこの業界に普及させるということで下取りから情報化できます。下取った車自体を処分するときに当社の流通を活用していただくということで、流通にも貢献できるため、「サテロクプレミアム」の普及は非常に好評に推移している状況です。

以上、四輪の戦略について説明させていただきました。

デジタルプロダクツ事業 上期実績

続きまして、セグメント状況のデジタルプロダクツ事業についてお話ししたいと思います。デジタルプロダクツ事業につきましては、先ほど触れましたが、前年同期比で減収減益という結果になってしまいました。

主な理由ですが、スライド15ページ右に書いているように、まず国内事業として新型スマートフォンの販売不振があります。昨今マスコミ等でも出ていますが、なかなか買い替え需要が大きくならないため、下取り台数自体が2018年に比べても伸びていないことが大きく響いています。

それに加えまして、主要取引先との業務受託範囲を拡大するため、契約内容を改めました。2019年度下期に向けて大きな需要を見込むためにも契約内容を変更したということもあります。このような部分も売上に響いています。

海外事業についてです。昨年の後半に海外への展開ということで、アメリカでのセンターの購入等を含めて進めてきていますが、2019年度上期は海外の事業を展開する上での準備を着々と進めています。そういう意味ではそのための先行投資がかかっています。

そのため、残念ながら2019年度上期については前年同期比で大幅に減益という結果になっています。2019年度下期については次に紹介するいろいろな施策のなかで、減益の部分を取り返していきたいと考えています。

デジタルプロダクツ事業 成長への取組①

これからの成長への取り組みです。当社は今までスライド左上に表した国内の主要取引先をメインの取引先としながら、日本センターで商品化し、流通させていました。

今までも国内・海外におけるバイヤーに流通するということを行ってきましたが、それに加えて、下の段にある米国における新規取引先を設けて、日本と同じように商品化して流通することに取り組みたいと考えています。

デジタルプロダクツ事業 成長への取組②

17ページは国内の取り組みです。スライド上段にありますように、政策や消費税増税等で、なかなか大きく市場が増えるという環境ではなく、厳しい環境だと理解しています。

そのためにも、主要取引先との契約内容を変更することで、全量をオークネットセンターが引き受けて、商品化して、全量流通を当社が行うことにするということで、大手主要取引先との契約が実りました。

下期における大きな需要については全量当社が引き受けるということで拡大を図っていきたいと思います。加えて、センター等の経費削減にも取り組みます。調達先については、主要取引先のみならずいろいろな取引先の新規開拓も進めてまいりたいと思います。

デジタルプロダクツ事業 成長への取組③

18ページは米国における取り組みです。先ほど話しましたように、2018年11月にADP USAという会社を設立して、スライドの写真にあるような施設を当社が購入することができました。

また、経営陣や従業員等も引き継ぐことで、スタートする体制を準備してまいりました。本格的に下期に向けての体制づくりが、ほぼ完了したというところです。

デジタルプロダクツ事業 成長への取組④

この施設を利用して、米国におけるいろいろな調達先・出品先への営業を2019年度上期に行ってきました。その取組の一つとして、Phobio社と業務資本提携することができました。

このPhobio社という会社は、2010年にジョージア州アトランタで創業した会社ですが、主な業務としてはモバイルやPC市場におけるオンライントレードインシステムを開発して大手メーカーさまあるいはキャリアさまに対して提供しています。

具体的に言いますと、消費者の「Web上で買い換えたい」というニーズに対して、オンラインで取引ができる仕組みを提供しているということです。Phobio社は下取ったもの自体を流通させるというところまで行っています。

Phobio社と提携することによって、Phobio社が消費者から下取りシステムにより買い取ったものをオークネットのADP USAに商品自体を提供して、商品化し、当社がBtoBに流通していくという連携ができました。2019年度下期に向けて、新型スマートフォン等の発売にともなった大きな需要もしっかり捉えて展開していきたいと考えています。

その他、このPhobio社のみならず、米国のキャリアやいろいろなルート等を開拓して流通量を増やしていきたいと考えています。

デジタルプロダクツ事業 成長への取組⑤

3番目として、以上の取組のためにも世界的なバイヤーの拡大が必要となります。当社は今までは香港経由がメインでしたが、昨今は香港の経済が足踏みしています。そしてまた、米国と中国との貿易摩擦によって米国の商品自体が中国に行かないということも発生しています。

もっと販路を広げるために、EU、ME、米国、中米、南米を拡大している最中です。販路の拡大を行うことによって、これからの大きな需要に対応するためのバイヤーを募り、大きく流通を拡大していきたいと考えています。以上、デジタルプロダクツ事業の説明をさせていただきました。

その他情報流通事業 上期実績

続きまして、その他情報流通事業です。その他情報流通事業はブランド品・中古バイク・花きの3つがメインで、2019年上期につきましては増収増益という結果となりました。

牽引役となったのがブランド品の流通で、時計・ジュエリー、その他マーケティングの強化による成約点数の増加がありました。海外バイヤーの堅調な推移もあり、伸びているというところです。

中古バイクにつきましては、成約率については非常にいい傾向になっていますが、供給がなかなか難しく、出品台数が苦戦しています。それにともない成約台数も減少しているため、その他のいろいろな施策、レンタルサービス等を進めていきたいと考えています。

花きにつきましては、デジタルマーケティング活動ということで、新たな仕入れのサービスも付加しながら、増加傾向にあるところです。

その他情報流通事業 上期実績KPI

その他流通事業のKPIです。ブランド品につきましては、取扱高等含めて増加傾向にあるという状況です。

中古バイクにつきましては、出品台数減ということで、成約率はアップしていますが、台数そのもの自体が減ってしまっているというところです。

花きにつきましては、取扱高は前年より微増という結果でした。

その他情報流通事業 ブランド品 実績推移

24ページです。ブランド品はこのグラフにありますように順調に推移しています。2016年上期には下がっていて、これは大手の販売店との取引が少なくなったことの影響でしたが、2017年度には取り返し、2018年度も大きく伸びているという結果です。

棒グラフの上にある海外取扱高も非常に増えていて、これがバイイングパワーに非常に貢献している状況です。

その他情報流通事業 ブランド品 成長への取組

25ページで、ブランド品の成長への取り組みです。国内においてはさらに流通量を増やすため、東京質屋協同組合さんとの提携として、インターネットによるオークションの拡大も展開してまいります。第1回は開催しました。その他、Webサイト刷新ということで利用拡大していきたいです。

そして、海外においては日本の商品自体が非常に人気があるということもあり、バイヤーの強化によって商品自体の価格も上がるということが当社のメリットになってきているということで、海外バイヤーの開拓(を進めます)。海外における流通も視野に入れていきたいと考えています。

その他情報流通事業 中古バイク 成長への取組

中古バイクにつきましては、流通の成長がかなり難しい業界ではありますが、レンタルバイク・サブスクリプションサービスという、いわゆる保有から利用していく傾向がこの業界でも起こっているので、当社も新たなサービス展開を行います。

それによって発生する中古車自体も流通に繋がるということで進めていきます。

サブスクリプションサービスについては実験している最中ですが、非常に好評だということで聞いています。

その他情報流通事業 花き(切花・鉢物)成長への取組

花きの成長戦略です。お取寄取引を本格的にスタートしました。現在は出品店である生産者が切花を競りに出す、そして買い手はそれをオークションで買うという、いわば一方通行的な流通がメインです。しかし、このお取寄取引を活用することによって、バイヤーから「この商品を買いたい」「いついつに買いたい」と提示し、それに合わせて生産者が作るということができます。

インタラクティブな流通が可能になるため、これは業界でも初めての試みだと思いますが、こういったお取寄取引を開始しました。

あわせて、「オーダーミックス」機能も開始しました。例えば薔薇を発注するときに、1箱100本が納品されるということだと、小さな小売店では対応できないということがあります。そういう中で、1箱の中にいろいろな種類の花を仕入れられるという仕組みも取り入れまして、これからその仕組はとくに小規模の販売店、花屋さんの流通、活性化に役立つと思います。

そして、「新しい流通への挑戦」と書いてありますが、切花日持ち検査の運用を開始しました。日持ちがいい切り花は品質が高いとされるため、検査機能を強化して『花き日持ち品質管理認証』も受けることができました。このように、安心して買える、取引できる仕組みをさらに強化して流通拡大に貢献していきたいと考えています。

以上、セグメント別の取組についてお話しさせていただきました。

成長戦略

当社の成長戦略を説明します。スライド左下の既存事業の強化としては3つほど掲げていますが、こういった事業自体の流通拡大、そして深堀りによるさまざまなサービスの提供をつうじて、大きく拡大していこうと考えています。さらに「iryoo.com」という動画配信、「Tenant Book」というテナント向けのサービス等も進めて、新しい事業の成長を目指していきたいと考えています。

横の軸としては、以上の事業を海外に拡大し、スマートフォンの流通やブランド品の流通等を含めて海外に展開して大きな成長を遂げていきたいと考えています。

以上、当社の上期決算についての説明、成長戦略についてお話しさせていただきました。ありがとうございます。

記事提供:ログミーファイナンス

参考記事

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