日本企業の海外進出やグローバル化に伴って、海外で生活をする日本人が年々増えています。
2018年発表の外務省の統計によると、その数は135万人となり過去最多を記録しました。その64%を締めるのが「長期滞在者」つまり企業の駐在員や留学などいずれ帰国をする人々です。
働き方が多様化する近年は、パートナーの海外赴任に同行して駐在するいわゆる「駐在妻」、さらには「駐在夫」を選択する人も増えているそう。
女性だけではなく男性もキャリアを ”自ら選ぶ” 時代。今回は「駐夫」となった男性のケースをみながら、キャリアの多様化について考えます。
「駐妻」ならぬ、「駐夫」!?
夫の海外赴任についていく「駐妻」という言葉、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
海外生活を送れる!というイメージから憧れる女性も多いといいますが、母国語が通じない地域での生活の苦労や、休職や退職など自身のキャリアがどうなるのかという不安ももちろんあります。そんな中同じ不安を抱えながらも、自ら「駐夫」となる道を選んだ男性がいます。
都内の企業に勤める30代のAさんは、仕事を辞めて海外赴任中の妻の住むアメリカへ行くことを決意、駐夫となる道を選びました。9月からは現地で語学を学び、試験に合格すればそのまま現地のビジネススクールに進学して、海外でビジネススキルを身につけたいとのこと。
もともとAさんの妻は昨年から海外赴任をしていましたが、その際は自身の仕事の都合もあったため妻のみの単身赴任を選んだといいます。ただその当時も自分も海外へ行ってみたいという気持ちはあったというAさん。そんなAさんの気持ちを変えたのは、周囲の人たちの声でした。