2016年4月1日から、いよいよ電力自由化がスタート
これまで、家庭や商店向けの電気は、各地域の電力会社(東京電力や関西電力など、いわゆる10電力会社)だけが販売しており、家庭や商店では、電気をどの会社から買うか選ぶことができませんでした。
4月1日以降は、電気の小売業への参入が全面自由化されることにより、家庭や商店も含む全ての消費者が、電力会社や料金メニューを自由に選択できるようになります。
マンションなど集合住宅に住んでいる人も、電力会社の切り替えができます*。また、賃貸住宅に住んでいる人でも、契約名義が本人の場合は電力会社の切り替えが可能です。
*管理組合などを通じてマンション全体で一括して電気の購入契約を締結している場合には、制限される場合もあります。
登録小売電気事業者は200社近くに
電力自由化により、一般家庭への電力販売が可能となる「登録小売電気事業者」は2月23日現在、199社に達しています。
その内訳を見ると、発電事業者系、都市ガス、石油などのエネルギー系のほか、異業種からの参入も目立ちます。スーパーや生協、電鉄会社、ケーブルテレビ会社などもあります。既存の顧客基盤を生かして本業とのシナジーを発揮しようとしているものと思われます。
中には、みやま市(福岡県)、東松島市(宮城県)、浜松市(静岡県)、山形県のように自治体が自ら新電力会社設立に参加しているところもあります。
年間の電気代節約額は3,000円~7,000円程度か
200社近くも新電力会社がある中で、どこを選ぶべきかわかりにくいところです。料金体系のプランも複雑です。
以下のようなサイトを利用すると便利でしょう。住所(郵便番号)、世帯人数、年間使用量(金額)などを入力するだけで、複数の電力会社のプランを一覧で比較できます。
上記のサイトで4人家族の世帯をシミュレーションしてみると、年間3,000円~7,000円程度、節約できるという試算結果が出ました。
試算結果には電気代だけでなく、キャンペーン割引なども含んでいることがあるので注意が必要です(上記はキャンペーン割引をのぞく)。
また、「最大で●万円お得!」といった広告を見かけますが、電気とスマホ・ケータイ、インターネットなどのセット割引で、かつ2年間の契約の縛りがあるなど、条件付きの場合もあります。電気代とセット割引は区別して比較するようにしましょう。
ライフスタイルに応じたプランの選択がお勧め
電力会社とは長く付き合うことになりますので、目先の新規入会キャンペーン割引などではなく、長期的な視点で検討したいところです。
電気料金はそれほど節約にならなくても、スマホ・ケータイ料金が安くなる会社や、ガソリン代が割引になる会社を選ぶという方法もあります。
また、電力会社は日本全国、どこの会社でも選ぶことができます。郷里の電力会社を選んで、実家の両親の電気代を一緒に払うといったこともできます。
自分のライフスタイルに応じた電力会社やプランを選択するとよいでしょう。
【2016年3月9日 投信1編集部】
■参考記事■
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LIMO編集部