・30〜40代の方でライフイベントで何が起こるか分からない
・でも資産運用もしないと老後が不安

ということでしたら、まずはNISA口座を優先的に運用するべきです。

なぜならNISAはiDeCoに比べてお金の出し入れが容易だからです。

NISAはいつでも解約できる

NISAは、毎年一定金額の範囲内で購入した金融商品(株や投資信託など)から得られる利益が
非課税になる制度です。

一般NISAと積立NISAを選ぶことができます。

双方に共通しているのは資産の引き出しがいつでもできること(解約)です。

一方でiDeCoは原則60歳までは拠出した資金を引き出せなくなるため、解約が自由なNISAのほうがいざというときにお金を自由に動かせるのです。(「一般NISAと積立NISAの違い」の表を参照)

一般NISAと積立NISAの違い(モトリーフール・ジャパン作成)

積立NISAと一般NISAはどちらか一方しか選べません。

どちらにも良さがありますが、年間40万円まで長い期間運用できる積立NISAのほうが、1年あたりの自由にできるお金を多くすることができます。

余裕があればiDeCoの積立をしよう

iDeCoとは個人型確定拠出年金の略です。自分のための年金を自分で積み立てる制度です。

iDeCoはNISAのように自由に解約できませんが、NISAにはないメリットもあります。

NISAと同じように運用益が非課税になることに加えて、拠出した分のお金を所得から控除することができるのです。

日本は累進課税で、所得が多ければ多いほど税率が上がる仕組みになっています。

そのため、所得が高くライフイベントが急に起きても乗りきれる金銭的余裕があれば、iDeCoも積極的に活用すると良いでしょう。

人生の3大費用は教育費・住宅購入費・老後の生活費

人生の3大費用は教育費・住宅購入費・老後の生活費です。

30〜40代の独身の方は男女問わず教育費・住宅購入費がどのようにかかってくるか分かりません。
一生、独身のままでしたら基本的には子どもの教育費はかかりません。

しかし、結婚するとなると教育費や住宅購入費も家族と一緒に生活をする前提で考えなければいけません。

そのため何が起こるか分からない30〜40代では、自由に動かせるお金を余裕をもって用意しておく必要があります。

難しい言葉で言うと「流動性資産」の割合を大きくしておくことです。

独身であれ既婚者であれ、長寿の社会では長い長い老後がやってきます。

老後のための生活費を十分に賄うためにも、若いうちから老後に向けての資産づくりもしておくべきです。

ライフイベントが起こることを想定しつつも、老後の生活費の備えとして長期投資をするならNISAをまずは積極的に活用しましょう。

その上で資金や収入に余裕があるならiDeCoで所得控除の恩恵を受けながら、老後のための資産を形成していくと良いのではないでしょうか。

【参考】
「NISA・ジュニアNISA利用状況調査」金融庁
「最新iDeCo加入者数等について(令和元年6月)」国民年金基金連合会

 

モトリーフール・ジャパン