また、親としての自信をなくした瞬間として「感情的になってしまったとき」を多くのママが挙げました。たとえばこういったエピソードです。
「子どもの気持ちに寄り添いたいと思いつつどうしてもイラっとすることがあり、根気よく子どもと接しているママと比べ、申し訳ない気持ちになりました」
「あるとき、子どもの前で夫と大げんかしてしまいました。ショックだったのか、子どもは必死に涙をこらえていて。私の我慢が足りなかった…と情けなくなりました」
「保育園登園の別れ際に泣く娘を見て『働くことは私のエゴ?』と胸を痛めたのに、私に余裕がなくなると、朝のグズグズに対しても『いい加減にしてよ』と怒ってしまい…。いい母親って何だろうと、毎日葛藤です」
同じような気持ちを感じたことがあるママも多いのではないでしょうか?
ひとことに救われたエピソード
とはいえ、もちろん苦しいばかりではありません。とくに、日々成長していく子どもからの言葉には感動や気づきがありますよね。
「娘が『あーと』(ありがとう)と伝えてくれるようになりました。娘の看病でプリンを食べさせたとき『あーと』といわれ、疲れが吹っ飛びました」
「3歳の息子を叱ったとき、泣きながら『ママ大好き。ごめんね』と。怒った私でも好きと表現してくれることに、怒りがすっと収まりました」
また、夫からの言葉も励みになります。
「寝不足で辛かったとき、夫が『交代するよ。一緒に子育てしよう』と。1人で抱え込みそうになっていましたが、頼れる人がそばにいるありがたさを感じました」
「姑が育児について口出ししてきたとき、夫が『そんなこと言っていいのは母親だけだ、妻は世界一の母親だ』と味方してくれ、この人とならこの先何があっても大丈夫だと思いました」
そして家族のほかにも、きっと優しい人がいます。
「電車の中で泣いている娘に困り果て、次の駅で降りようとした瞬間、横にいたおばあさんが『降りなくて大丈夫。みんな泣いて大きくなったんだから』と声をかけてくれました。涙があふれました」
辛い状態のときこそ、優しい言葉を聞くと心が温まりますよね。
悩みもイライラも認めて、嬉しい言葉はストックしておこう
育児は「待ったなし」で、立ち止まっている間にもタスクが山積みになり、追い詰められてしまうこともありますよね。しかも母親は褒められることは少なく、ちょっとした弱音も吐きづらい風潮すらあります。
近年、「子どもの自己肯定感を高める」育児法をよく見聞きしますが、子どもの前に、まずは自分自身の毎日の頑張りを褒めましょう。そしてその1つの方法として、自分の心に響いた言葉は大切に胸に刻み、凹んだら思い出すような習慣をつけてみてください。
それでもついイライラしてしまったときは「今のは私が悪かった」と相手に自分の非をまず伝え、その次に自分自身に「失敗する日もある、でもそれは毎日頑張っているからこそ」と、セルフケアを意識してみてくださいね。
【参考】
「赤ちゃんとお母さんにやさしい母乳育児支援」日本助産師会
LIMO編集部