「車いすあるある」なのに多くの方が知らない現実

「#車いすあるあるの内容はBEYOND GIRLSという車いすユニットのメンバー・小澤綾子さんの案によるものです。小澤さんと打ち合わせをしてツイートの案をもらうのですが、エレベーターの鏡については、打ち合わせの段階で『皆、知っているし今さらでは?』、『でも、知らない人もいるかもしれない』というやり取りを小澤さんとしました。

ですから、『知らなかった』、『なぜそこに鏡があるのか、考えたこともなかった』などのリプライが多かったのがとても意外でした。同時に、当事者やその周辺の人が当たり前だと思っていることも、改めて情報として発信する必要があるのだな……という勉強にもなりました。

エレベーターの鏡は、厳密に言うと”あるある”ではなく”雑学”の部類ですが、今後は雑学も含めて発信していきたいと思います。」

すーべにあ文庫さんは、#車いすあるあるのハッシュタグで次のような事例も挙げていらっしゃいます。

高い位置にあるボタンは車いすユーザーには押しづらい。

傘がさせないので雨に降られるととても困ります。

僅かな段差が車いすの妨げになることも。

放置自転車などで車いすが歩道を通れないと、危険がいっぱい。

車いすには、ユーザーでないと気づきにくい困ったことがたくさんあるようです。

寄せられる多くの反響

すーべにあ文庫さんのツイートに寄せられたリプライには「常識だと思ってました」という声がある一方で、「知りませんでした」という声も多く届いています。

そのほか、「防犯用かと思ってました。鏡に小さなステッカーを貼るのでもいいから理由を書いておいてほしかった」という人や、「エレベーターを扱う仕事をしている身としては、みんなに知ってほしい事実です!」というエレベーター業界の人からの意見もあるなど、実にさまざまな立場の人がすーべにあ文庫さんのツイートにふれています。

すーべにあ文庫さんは今後も車いすやバリアフリーについてのツイートを続けるとのことです。当事者の当たり前がみんなの当たり前になるといいですね。

みなさんはエレベーターに鏡が設置されている理由をご存じでしたか? 車いすやベビーカーなどでバックして降りなければならない人の安全のため、鏡は設置されています。エレベーターを使用するときは、できるだけ鏡の前を塞がないようにしたいものです。

衛澤 創