• ベビーカー移動の大変さ
  • 子どもの水分補給の頻度や1回あたりの量がわからない
  • 熱中症にならないよう公共施設やカフェで休憩したいけれどベビーカーだと入りづらい
  • 子どもの体調の変化に気付けるタイミングがない

アサヒ飲料株式会社の宮本敬文さん

そこで、ベビーカー移動をしている親子が気兼ねなく休憩してクールダウンできるスポットを提供するべく、本サービスをスタートさせました。そのスポットとは、銀座・渋谷・新宿・横浜の4エリアにある百貨店や商業施設、カフェなど合計40箇所。もちろん子連れ以外の方でも誰でも休憩できるスポットではありますが、「ベビーカーは邪魔になるからこのお店はやめておこう…」と入店や休憩を躊躇しがちな親にとっては、非常にありがたいサービスと言えるでしょう。

また全スポットの説明が載った地図「ベビーカー熱中症予防・レスキューMAP」はウェブサイトでも閲覧でき、授乳室やオムツ交換スペース、子連れでも行きやすいお店などのチェックもできるようになっています。

“ベビーカーで休憩”の心理的ハードルは高い

筆者が先日、ベビーカーで子どもと都内をお出かけした時のこと。抱っこ紐以上に周囲を気にしたりエレベーターのために迂回したりと疲れてしまったので、どこか休憩場所はないかと探していました。しかしお昼時だったため、どのお店も混んでいてなかなか入れない状況。

そこでとにかく涼しい室内に行こうと駅ビルに入るも、座れる椅子がなかったため、買い物をしているフリして駅ビル内をうろうろ。しかしベビーカーなので他のお客さんの邪魔になると思い、結局5分も経たずに駅ビルを出て、面倒になって帰路についてしまいました。

「ベビーカーでの入店を気にしないお店も多い」とわかってはいます。しかし、狭い通路だったり混み合っていたりするお店や落ち着いた雰囲気のカフェでは、どうしても周囲を気にしてしまうので居心地が良いものではありません。そんな時、「ベビーカーOKです!」とお店側が堂々と掲げてくれるのは、心理的ハードルを下げてくれる存在になります。

上述の「ベビーカー熱中症予防・レスキューMAP」では、7月9日から9月8日までの2か月間、ベビーカーの積極的な受け入れ期間となっているそう。また、マロニエゲート銀座やル・ パン・コティディアン渋谷ヒカリエShinQs店(渋谷)などのカフェでは、育児世代に向けて今年5月から新発売した「こども十六茶」や「十六茶」が無料提供されます(※なくなり次第終了)。

この夏、このサービスは都心における子どもの熱中症対策、そしてベビーカー移動をする親の悩みを解決してくれる存在となり得るのでしょうか。今後の利用者の声に注目したいところです。

秋山 悠紀