物価上昇が続くなか、70歳代のシニア世帯では「年金だけで生活できるのか」「貯蓄はどのくらい必要なのか」と不安を感じる人も少なくありません。
特に2026年度は年金額の増額改定が行われる一方で、食費や光熱費など日常支出の負担感は依然として重く、家計の個人差も広がっています。
実際、70歳代の金融資産には大きな差があり、平均額は高水準でも「中央値」で見ると現実的な水準は大きく異なります。
本記事では、70歳代の貯蓄平均・中央値、厚生年金や国民年金の平均受給額、夫婦世帯の家計収支データを整理しながら、老後のお金管理や活用できる公的制度についてわかりやすく解説します。
1. 70歳代の貯蓄額の平均・中央値
J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査」によると、70歳代二人以上世帯の貯蓄額の平均値は2416万円、中央値は1178万円です。
※なお、これから確認する金融資産保有額には、預貯金以外に株式や投資信託、生命保険なども含まれます。また、日常的な出し入れ・引落しに備えている普通預金残高は含まれません。
一方、貯蓄ゼロ(金融資産非保有)と回答した世帯も一定数存在し、70歳代では約1割程度に上ります。老後資金に余裕のある層と、ほとんど貯蓄がなく年金に頼って生活している層に二極化しているのが実態です。
著者
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)
厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1000記事以上の執筆実績あり。保有資格は1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)、社会保険労務士、行政書士、宅地建物取引主任士など。
監修者
マネー編集部年金班は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア ~LIMO(リーモ)~』において、地方自治体の公務員や生命保険会社等の金融機関にて勤務経験が豊富な編集者が中心となり、厚生労働省や官公庁の公開情報等をもとに公的年金(厚生年金保険と国民年金)、年金制度の仕組み、社会保障制度などをテーマに、丁寧で読者にとってわかりやすい記事の情報発信を行っています。
マネー編集部年金班に所属する編集者は日本生命保険相互会社出身の村岸理美、地方自治体職員出身の太田彩子、株式会社三菱UFJ銀行と三井住友信託銀行株式会社出身の和田直子、株式会社三菱UFJ銀行出身の中本智恵、野村證券株式会社出身の宮野茉莉子、SMBC日興証券株式会社出身の安達さやか等のファイナンシャルアドバイザー経験者等で構成されており、表彰歴多数の編集者も複数在籍しており、豊富な金融知識をもとにした記事に定評があります。
CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)などの資格保有者も多数在籍。生保関連業務経験者は過去に保険募集人資格を保有。(最新更新日:2025年6月8日)