コペンハーゲンの「人魚像」

そして3つ目のがっかり名所は、デンマークの首都・コペンハーゲンにある人魚像です。ハンス・クリスチャン・アンデルセンの名作『人魚姫』にちなんで作られました。コペンハーゲンの観光地は、基本的には中心部に固まっていますが、人魚像はコペンハーゲンの中心部からはやや離れた北側の運河沿いにあり、市内中心部からは歩くにはちょっと遠いようです。

海の中に建つ人魚像。干潮時には像の周りを歩ける

ガイドブックなどの写真では大きく見えますが、実際には全長125㎝。実際に見に行った人も、

「小さいし背景も映えない」
「意外と小さいし地味な感じ」

と拍子抜けしてしまうほどの小ささです。

サイズの問題以外にも、背景が工場で、あまり美しいとは思えない景色が広がっています。正面から写真を撮ると、必ず像の後ろにこの工場の煙突が入ってしまうのです。人魚像は海上からも見られるのですが、干潮時には海が浅くなるので、歩いて像の近くに行くこともできます。有名スポットなので、干潮のときには、像の周りを大勢の観光客が取り囲んで写真を撮っています。

ただ、人魚像だけをわざわざ見に来ると、やや物足りなさが残りますが、周辺の見どころがたくさんあり、それとあわせれば十分楽しめるようです。

人魚像のすぐ近くには、港の防御のため17世紀に建造されたカステレット要塞があり、鮮やかな赤の建物と緑のコントラストが美しい敷地内を見ることができます。デンマークの唯一の英国協会・聖アルバニ教会や迫力満点の彫刻を見ることができる「ゲフィオンの泉」もあります。人魚像の近くには、運河ツアーの発着地や水上バスもあるので、運河クルーズを楽しむのもいいかもしれませんね。

やはり一度は見てみたい?

ご紹介した名所は、知名度が抜群に高いだけに、つい期待しすぎてしまいますが、そもそも「像」なので、見る以外の楽しみ方ができず、サイズも予想より小さいのでがっかりしてしまうのかもしれません。

ただ、記事中でも触れたように、どんなに「がっかり名所」とは言われても、王道の観光スポットなので「一度は見てみたい」と思う人が多いからか、実際に多くの人々が日々、訪れています。また像だけを見に来ると少し物足りなく感じるのかもしれませんが、周辺のスポットや背後にあるストーリーをあわせて楽しめば、満足感が増えるのかもしれませんね。

ここでご紹介した「三大がっかり名所」は、主に日本でよく言われている3カ所ですが、国によっても「どこが三大がっかり名所か」は少し異なるようです。みなさんはこの記事を読んで、「やっぱり行かなくていいや」と思いましたか? それとも、「意外と行きたくなった」と思いましたか?

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