1.1 STEP1:国民年金分を計算する

厚生年金受給額の中には国民年金部分も含まれているため、まずは国民年金がいくら支給されるかを計算します。

国民年金受給額は、保険料を納付した月数によって決まり、40年間納めると満額受給が可能です。仮に未納月がある場合は、その分減額された金額が支給されます。

シミュレーション条件より、国民年金保険料は40年間納付しているため、このケースでは満額受給できます。

令和8年度の受給額は月額7万608円が水準とされていることから、年額にすると84万7296円です。

したがって、国民年金分は年額84万7296円となります。

1.2 STEP2:厚生年金分を計算する

厚生年金受給額は、以下の計算式で求めます。

厚生年金額=報酬比例部分+経過的加算+加給年金額

報酬比例部分とは、厚生年金の給付において年金額の計算をするうえで基礎となるもので、厚生年金額の大部分を占めています。

経過的加算や加給年金額は、一定の要件に該当する際に支給されるものですが、シミュレーション条件の通り今回は考慮しないため、報酬比例部分の金額を厚生年金額とみなします。

報酬比例部分は、「総報酬制」の導入により2003年(平成15年)3月までと2003年4月からとで計算式が異なります。

それぞれの期間で求めた金額の合計が、報酬比例部分として支給される仕組みです。

報酬比例部分=A+B
【A:2003年3月以前の加入期間】
平均標準報酬月額×7.125/1000×平成15年3月までの加入期間月数

【B:2003年4月以後の加入期間】
平均標準報酬額×5.481/1000×平成15年4月以後の加入期間月数

今回のシミュレーションでは、入社年月が2003年(平成15年)4月なので、Bの計算式のみを用います。

年収400万円なので、月収は約33万3000円(400万円÷12ヵ月)です。令和8年度保険料額表 に当てはめると、標準報酬額は34万円に該当します。

Bの計算式に当てはめると、厚生年金受給額は年額で84万9774円となります。
計算)34万円×5.481/1000×456ヵ月=84万9774円

1.3 STEP3:国民年金と厚生年金と合計する

最後に、STEP1・2で計算した国民年金と厚生年金を合計します。

計算の結果、169万7070円となり、月額に換算すると約14万1400円となります。

したがって、平均年収400万円で38年間働いた人は、厚生年金をおおよそ14万1400円受給できる計算となりました。

ただし、今回のシミュレーションは簡略化したものであり、実際には複雑な計算を経る必要があります。そのため、結果の金額は、あくまでも一つの目安として捉えるようにしましょう。