株式市場の振り返り-方向感に乏しい中続落、下値は意外に底堅い
2016年2月24日(水)の東京株式市場は続落となりました。日経平均株価は前日比▲0.8%の下落、TOPIXは▲0.5%の下落で引けています。ただ、新興市場の東証マザース指数は+1.7%と反発しました。
日経平均株価は、原油価格の反落、米国株式の大幅下落などを受けて、前日比▲200円安の15,851円で寄り付きました。前場は、ドル円レートが111円台の円高水準で推移したことなどから、一時▲300円の下落となりました。その後は、特段の材料がない中で売り買いが交錯し、前日比▲103円安の15,948円で引けています。
後場も売りが優勢となり、再び15,800円割れを伺う水準に下落しました。その後、売りも一巡したようで、やや持ち直した結果、日経平均株価は前日比▲136円安の15,915円で引けています。16,000円割れとなりましたが、下値は底堅い印象でした。
東証1部で上昇したのは767銘柄、値下がり1,041銘柄、変わらず133銘柄でした。東証1部の出来高は22億530万株、売買代金は2兆2,323億円(概算)となっています。売買代金は引き続き低調な水準で終わりました。
セクター動向と主要銘柄の動き―円高進行により、外需売り・内需買いの様相
東証33業種では11業種が上昇し、22業種が下落しました。上昇したセクターは、水産・農林業+0.9%、その他金融+0.7%、小売業+0.6%などでした。一方、売られたのは、海運業▲2.1%、機械▲1.4%、電気機器▲1.3%などでした。円高が進んだため、為替敏感セクターの一角が売られたようです。
個別銘柄では、マルハニチロ(1333)など水産農林業が買われ、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)などのメガバンク株も小幅上昇となりました。また、ソフトバンクグループ(9984)も買われました。
一方、トヨタ自動車(7203)、富士重工業(7270)、マツダ(7261)などの自動車株、日本電信電話(9432)、KDDI(9433)などの情報通信株も値を下げています。
本日のポイントと注目テーマと関連銘柄―物色対象が日替わりで変化する中、フィンテックや小売セクターに注目
この1ヶ月で大幅な円高進行となったことなどを背景に、株式市場は方向感が定まらない状況が続いています。そのため、日替わりで内需セクターと外需セクターの騰落が入れ替わっているようにも見えます。
日替わりと言えば、日替わり定食。日替わり定食と言えば、人気上昇中なのが「大戸屋ごはん処」でしょうか。その大戸屋ごはん処では数多くの定食がありますが、一番の人気メニューは『鶏と野菜の黒酢あん定食』のようです。カロリーは決して低くないのですが、塩分控え目で、野菜不足も解消できます。しかも、健康(ダイエット含む)に良い黒酢が効いています。そのため、男性のみならず、女性にも人気があるようです。やはり、健康に良く、エネルギーも蓄えられるようなメニューには、飽きが来ないのでしょう。
方向感が見えない株式市場でも、最後は『鶏と野菜の黒酢あん定食』に該当するようなセクターが買われると考えられます。小売セクターなど内需関連の大型優良株、悪材料が出尽くした後の金融株や不動産株、財務体質がしっかりとした輸出株(ただし、一層の円高進行には要注意)などが注目されるでしょう。
ところで、24日(水)の株式市場では、久しぶりにFinTech(フィンテック)関連で上昇した銘柄が目立ち、大きく値を飛ばしたものもありました。どうやら、二巡目の物色に入った可能性があります。今後も、想定以上に大きなテーマになるかもしれません。それに絡めて、金融セクターへの注目度も増してきましょう。
また、1月のショッピングセンター、コンビニエンスストア(既存店)、スーパーマーケット 、食品スーパーマーケットの売上高・販売額がいずれも前年比プラスとなっています。小売セクターは、為替影響が比較的小さいこともあり、内需関連銘柄の代表格として、目先は注目される可能性があります。
【2016年2月25日 投信1編集部】
■参考記事■
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LIMO編集部