株式市場の振り返り-日経平均株価は3日ぶり反発、薄商いの中で久々の高値引け

2019年6月27日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,338円(+251円、+1.2%) 3日ぶり反発
  • TOPIX 1,553.2(+18.9、+1.2%) 3日ぶり反発
  • 東証マザーズ株価指数 887.6(+4.0、+0.5%) 3日ぶり反発

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,711、値下がり銘柄数:375、変わらず:61
  • 値上がり業種数:30、値下がり業種数:3
  • 年初来高値更新銘柄数:26、年初来安値更新銘柄数:58

東証1部の出来高は12億436万株、売買代金は2兆34億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。商いは増加したものの、今週末に大阪で開催されるG20を控え、様子見スタンスが緩和されることはありませんでした。売買代金は4日ぶりに2兆円を回復しましたが、厳しい薄商いが続いています。

そのような中、日経平均株価は終日プラス圏で推移しました。朝方まで特段のニュースはありませんでしたが、その後に米中貿易交渉進展への期待感が高まり、薄商いの中で買いが優勢となりました。後場に入ってやや伸び悩む場面もありましたが、大引けに掛けて再度上昇し始め、終わってみれば久々の高値引けとなっています。終値は21,300円台を回復し、3日ぶりの反発でした。

なお、TOPIXも同じような値動きで3日ぶりの反発となっています。

東証マザーズ株価指数は3日ぶり反発、売買代金は3日連続で1,000億円を下回る

東証マザーズの出来高は6,673万株、売買代金894億円となり、いずれも前日より増加しました。個人投資家の物色意欲が盛り上がらず、売買代金は3日連続で1,000億円を下回る薄商いとなっています。

また、株価指数は3日ぶりの反発となりましたが、小幅上昇に止まるなど力強さに欠けたようです。依然として900ポイント回復が達成できていませんが、今後の展開は引き続き個人投資家の物色意欲回復次第と言えそうです。

ダイキン工業が年初来高値を更新、任天堂も年初来高値に迫る大幅高

個別銘柄では、ダイキン工業(6367)が+5%超高の急騰となり年初来高値を更新し、信越化学工業(4063)も大幅高となりました。

また、5G関連で通信株が買われ、ソフトバンクグループ(9984)が大幅反発し、NTTドコモ(9437)や日本電信電話(9432)も大きく値を上げ、NTTデータ(9613)は再び年初来高値更新となっています。

さらに、円高進行が一服して円安に振れたことを好感し、SUBARU(7270)が急反発し、ホンダ(7267)やスズキ(7269)など主力自動車株が大幅上昇となりました。

その他では、野村ホールディングス(8604)や大和証券グループ本社(8601)など証券株が急反発し、任天堂(7974)が大幅高となって年初来高値に迫ってきたことが目を引きました。

一方、小売株の一角が売られ、とりわけ、ローソン(2651)などコンビニ株が軟調に推移し、ミニストップ(9946)は年初来安値を更新しました。

また、医薬品株も総じて冴えない値動きとなり、塩野義製薬(4507)や中外製薬(4519)が値を下げ、大塚ホールディングス(4578)は取引時間中に年初来安値更新となっています。

その他では、住友不動産(8830)が年初来安値を更新し、前日に大爆騰したLIXILグループ(5938)は小反落で引けたのが目立ちました。

新興市場(東証マザーズ)では、モルフォ(3653)が大幅高となり3日連続で年初来高値を更新し、メルカリ(4385)やZUU(4387)も急反発しました。一方、そーせいグループ(4565)が反落し、手間いらず(2477)は大幅安となっています。

葛西 裕一