これは外出先の話だけでなく、家の中でも同じ話。子ども1人でも、特に寝返りを始める頃~3歳までは、子どもから目が離せません。自由にトイレにさえ行けませんし、1日中緊張感を保ちながら過ごしています。
育児というとしつけや教育といった面に目がいきがちですが、ただ健康を守るだけで親は疲れるのだと、自覚しておきたいと思いました。自覚しなければ、無理に無理を重ねてしまうからです。
「対自分・対他人」対策をして何もしない
無理をすればうまくいかないですし、普段より時間もかかり、余計疲れてイライラしたり、自分の体調にも響きます。特にお世話が大変な乳幼児期は、何もやりたくない日は素直に自分の声を聞き、必要最低限のお世話以外はやらないことを決めました。
そうはいっても、罪悪感を感じる自分もいます。自分対策として、離乳食のときに「食事のバランスは1週間で考えて」と言われたこと、「無理してイライラするより、無理しないでゆったりしたママでいること」を再確認します。
夫の目が気になる方もいるかもしれません。自分では無理をして頑張っていても、夫からは「普通にできている」ように見えるものです。ただ、この状態では家事育児の協力は仰げません。
正直に「こんなことがあって、心身ともに疲れて、できない。自分がゆったりとしていることが子どもにも大切だと思う」と伝え、何もやらないようにします。最初の3回くらいは小言を言われたりするかもしれませんが、次第に諦め、理解、協力という形で変化がみられることが多いでしょう。
自分の心身のキャパシティーを知り、無理はしない。これは大人として自己コントロールするためにも必要なことであり、育児以外にも役立つでしょう。そうはいっても、育児中は無理をしなければいけない場面(病院への受診や看病など)は出てくるものですから、普段から無理をしすぎないようにしたいものです。
宮野 茉莉子