新緑が目に鮮やかで、やわらかな陽光に季節の移ろいを感じる頃となりました。新年度のスタートから1ヶ月が過ぎ、暮らしや家計の制度を見直す意識も高まる時期を迎えています。

とくに健康面への配慮が欠かせないシニア世代にとって、公的医療保険の仕組みは老後の生活を支える基盤のひとつといえるでしょう。

2026年現在、「団塊の世代」はすべて75歳以上となり、日本は後期高齢者の割合が一段と高まる段階へと進んでいます。それに伴い、医療制度の内容や負担のあり方は、多くの世帯にとってより現実的なテーマとなっています。

年齢の上昇とともに医療費は増加しやすく、主な収入が年金に限られる世帯では、その負担が家計全体に影響を及ぼす場面も少なくありません。「老後資金で十分に賄えるのか」という懸念の背景には、こうした支出構造があります。

とりわけ、75歳以上を対象とする後期高齢者医療制度では、自己負担の仕組みが大きく切り替わります。2025年9月には、これまで2割負担世帯に設けられていた軽減措置が終了し、窓口での負担増を実感するケースも出てきています。

後期高齢者の医療費は、世帯の所得に応じて1割・2割・3割のいずれかの負担割合が適用されます。この区分の基準を正しく理解しておくことは、将来の医療費を見通すうえで欠かせません。

本記事では、後期高齢者医療制度の基本的な仕組みを整理したうえで、自己負担割合に影響する「収入・所得の目安」について、具体的に確認していきます。