株式市場の振り返り-日経平均株価はわずかに5日続落、一時20,300円割れの場面も

2019年6月4日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 20,408円(▲2円、▲0.01%) わずかに5日続落
  • TOPIX 1,499.0(+0.1、+0.01%) わずかに5日ぶり反発
  • 東証マザーズ株価指数 872.3(▲0.05、▲0.01%) 極わずかに5日続落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,515、値下がり銘柄数:576、変わらず:50
  • 値上がり業種数:23、値下がり業種数:10
  • 年初来高値更新銘柄数:16、年初来安値更新銘柄数:189

東証1部の出来高は12億3,931万株、売買代金は2兆1,913億円(概算)となり、いずれも前日並みでした。米中貿易交渉やメキシコへの関税発表などが進展しない中、目立った材料がない模様眺めの展開となりました。売買代金は2兆円台を維持しましたが、低調な商いで終わっています。

そのような中、日経平均株価は方向感に乏しい値動きとなりました。寄り付き直後に一時+53円高と反発しましたが、すぐに値を消して前場の終盤には一時▲121円安(取引時間中として1月15日以来の20,300円割れ)まで下落する場面が見られました。そして、後場に入ると前日終値を挟んだ攻防となり、終わってみればほぼ横ばいで引けています。しかしながら、わずかながらとはいえ終値は下落したため、これで5日続落となりました。

なお、TOPIXも同じような値動きでしたが、こちらはわずかに上昇して終わったため、5日ぶりの反発となりました。ただ、1,500ポイント割れは続いています。

東証マザーズ株価指数は極わずかに5日続落、売買代金は6日ぶりに1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は4,946万株、売買代金852億円となり、いずれも前日より減少しました。個人投資家の物色意欲が一服した結果、売買代金は6日ぶりに1,000億円を大きく下回っています。

また、株価指数はほぼ横ばいでしたが、極わずかに下落した結果、5日続落となりました。終値で連日の900ポイント割れとなっており、今後の動向が注目されます。

ソフトバンクGが大幅安で5日続落、ハイテク株ではNECが6日続落

個別銘柄では、ソフトバンクグループ(9984)が▲3%超安の大幅安で5日続落となり、KDDI(9433)やNTTデータ(9613)などの通信株も大幅下落となりました。

また、5月中旬頃まで比較的堅調だったハイテク株の一角が売りに押されて下落し、NEC(6701)が6日続落、ソニー(6758)も3日続落となっています。

その他では、小売株への売りはやや一巡してきましたが、それでもユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)、セブン&アイ・ホールディングス(3382)、良品計画(7453)などが年初来安値更新となったのが目を引きました。

一方、自動車株が買い戻され、ホンダ(7267)、SUBARU(7270)、ヤマハ発動機(7272)などが大幅高となりました。

また、医薬品株にも買い戻しが入り、アステラス製薬(4503)や第一三共(4568)が大きく値を上げ、武田薬品工業(4502)は5日ぶりの反発で引けています。

新興市場(東証マザーズ)では、メルカリ(4385)が一時▲9%安に迫る急落となり、終値でも再び公開価格(3,000円)を割り込みました。一方、医療バイオ関連株が総じて急反発し、アンジェス(4563)、サンバイオ(4592)、窪田製薬ホールディングス(4596)などが大きく買い戻されています。

葛西 裕一