株式市場の振り返り-薄商いの中で日経平均株価は反落、TOPIXは3日続落

2019年5月23日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,151円(▲132円、▲0.6%) 反落
  • TOPIX 1,540.5(▲5.6、▲0.4%) 3日続落
  • 東証マザーズ株価指数 883.9(▲7.0、▲0.8%) 反落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:783、値下がり銘柄数:1,258、変わらず:100
  • 値上がり業種数:11、値下がり業種数:22
  • 年初来高値更新銘柄数:57、年初来安値更新銘柄数:160

東証1部の出来高は11億5,542万株、売買代金は2兆853億円(概算)となりました。出来高は前日より小幅減少、売買代金は横ばいでした。依然として米中貿易交渉の先行きが不透明な中、様子見スタンスが継続されました。売買代金はかろうじて2兆円を維持しましたが、前日に続いて厳しい低水準の商いとなっています。

そのような中、日経平均株価は終日マイナス圏で推移しました。寄り付きから安く推移した後、前場の序盤に一時▲73円安まで下げ幅を縮小しましたが、その1時間後には▲210円安まで下落する場面が見られました。後場は揉み合いとなりましたが、結局はプラス圏へ浮上することなく終わっています。

なお、TOPIXも同じような値動きとなり、こちらは3日続落となりました。

東証マザーズ株価指数は反落、売買代金は5日ぶりに1,000億円を上回る

東証マザーズの出来高は6,735万株、売買代金1,134億円となり、いずれも前日より増加しました。個人投資家の物色意欲が回復し、売買代金は5日ぶりに1,000億円を上回っています。

ただ、一部銘柄に利益確定売りが出たこと等から株価指数は反落となり、900ポイント回復前で足踏みとなりました。今後は個人投資家の物色意欲回復が大きな焦点になると思われます。

ハイテク株が軒並み大幅安、日産自動車は4日連続の安値更新

個別銘柄では、前日は小康状態だった“ファーウェイショック”の余波が再拡大し、ハイテク株や関連銘柄が軒並み大幅安となりました。

TDK(6762)が一時▲7%超安の急落、村田製作所(6981)が一時▲5%安に迫る急落、ソニー(6758)、ローム(6963)、ルネサスエレクトロニクス(6723)などが大幅安となっています。さらに、アルプスアルパイン(6770)やシャープ(6753)は年初来安値更新となりました。

また、傘下の半導体子会社がファーウェイへの供給を止めたソフトバンクグループ(9984)が一時▲6%安に迫る急落となったのも目を引きました。

その他では、日産自動車(7201)が4日連続で年初来安値を更新し、みずほフィナンシャルグループ(8411)や野村ホールディングス(8604)も年初来安値を付けるなど、金融株の下げもきつかったようです。

一方、ファーストリテイリング(9983)が再び上場来高値を記録し、リクルートホールディングス(6098)も年初来高値を更新しました。また、オリエンタルランド(4661)は6日連続の上場来高値更新はなりませんでしたが、堅調に推移して大幅高で引けています。

新興市場(東証マザーズ)では、そーせいグループ(4565)が連日の爆騰で年初来高値を更新しました。一方、前日急騰した窪田製薬ホールディングス(4596)は急落し、メルカリ(4385)も冴えない値動きで引けています。

葛西 裕一