5. 70歳代ふたり以上世帯「年金だけじゃゆとりがない」理由とは?
J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」から70歳代世帯の家計の現状を見ると、二人以上世帯において「年金でさほど不自由なく暮らせる」と回答したのは12.3%にとどまりました。
「ゆとりはないが、日常生活費程度はまかなえる」が61.2%で最多となり、「日常生活費程度もまかなうのが難しい」も26.5%にのぼります。
さらに、「ゆとりがない」等と回答した世帯にその理由を尋ねると、二人以上世帯では「物価上昇等により費用が増えていくとみているから」が57.7%で最も高くなりました。
次いで「高齢者への医療費用の個人負担が増えるとみているから」(30.0%)、「高齢者への介護費用の個人負担が増えるとみているから」(18.7%)と続き、物価高や将来の負担増への懸念が、シニア世代の生活実感に直結していることがうかがえます。
6. まとめにかえて
今回は、70歳代世帯の貯蓄や家計収支、リアルな生活実感について見てきました。統計からは、年金だけでは不足する生活費を貯蓄の取り崩しで補うシニアの姿がうかがえます。
また調査結果が示す通り、多くの世帯が物価上昇や将来の負担増に不安を抱え、生活に「ゆとりがない」と感じているのが実態です。
老後の暮らしを安定させるには、まず家計のムダを見直すことが第一歩です。その上で、健康状態に合わせて無理のない範囲で働くなど、「年金・貯蓄・就労」のバランスを最適化できると良いですね。
まずはご自身の資産と年金受給見込額を正しく把握するところから始めてみましょう。
参考資料
- J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査(2025年)」
- 厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 総務省「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」
- 厚生労働省「年金制度改正法が成立しました」
- 政府広報オンライン「パート・アルバイトの皆さんへ 社会保険の加入対象により手厚い保障が受けられます。」
マネー編集部貯蓄班
