育児をしているうちに、いつの間にか「模範的な母親のイメージ」と自分を比較することはありませんか?周囲の意見を聞いて「それが母親としての当たり前なんだ」と感じる場面もあるでしょう。
しかし、その内容は本当に「当たり前」なのでしょうか。世の中に根付いている「母親像」について考えてみましょう。
母親像の押し付けを感じる瞬間
実際に母親像を押し付けられた経験のある女性は、当時を振り返って「世間がいい母親を強く求めている実態に驚いた」と述べています。たとえば、もともとヒールのある靴は履いていないのに「妊娠したからヒールは履かないのね」と決めつけられたり、以前から好きだったグレープフルーツを食べていたら「妊娠中は食べたくなるよね」と言われたり。
出産後は「母乳なの?」と聞かれ、そうだと答えると「やっぱり母乳じゃないとね」と返されたこともあったそうです。そのほか、「女性は家族を支えるために家庭に入らないと」「女性なのに働きたいなんて勝手だ」「夫が子どもを世話したら感謝すべき」という価値観にも出会ったとのこと。
このように、世間では「母親だから」「女性だから」という理由による「当たり前」のイメージがあるようです。このようなイメージが、女性たちに重くのしかかることもあるでしょう。出産や育児経験がある方は、似たような体験をした人も多いのではないでしょうか。
自分のことも優先して
周囲からの「母親はこうであるべき」という押し付けによって、つい自分の理想ややりたいことを後回しにしてましませんか?このような「後回し思考」は、「自分を大切にしよう」という気持ちを薄れさせてしまいます。そして、精神的な余裕が徐々になくなってくるでしょう。
その結果、ストレスによってイライラが続く、子どもに強く当たってしまうといった可能性も考えられます。子どもにとって、母親が笑顔でいるのはとても大切なこと。たまには自分を優先して、心に余裕をもたせておきましょう。1日のなかで自分が自由に使える時間を設けるよう意識しておくのもいいですね。