朝日ネット、通期は増収増益 光コラボやモバイルサービス拡販で売上は7年連続過去最高を更新

2019年5月10日に行われた、株式会社朝日ネット2019年3月期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:株式会社朝日ネット 代表取締役社長 土方次郎 氏

売上高の推移

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土方次郎氏:本日は、お忙しい中お越しいただきまして、ありがとうございます。株式会社朝日ネットの代表取締役社長の土方と申します。2018年度の決算についてご説明します。

本日は、1点目に2018年度の業績として、インターネット接続事業の状況、教育支援サービス「manaba」の状況をご説明します。2点目に、2019年度計画をご説明します。

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まず、2018年度の売上高になります。売上高は、前年対比4.3パーセント増の97億3,900万円となりました。2012年度から7年連続で伸びており、過去最高の売上高を記録しました。

営業利益の推移

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2018年度の営業利益は、前年比50.5パーセント増の12億6,900万円となりました。インターネット接続事業におけるトラフィック増加の対応により、ここ数年は減益が続いていましたが、計画どおり回復基調に移行できたものと考えています。

損益の状況

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2018年度の損益です。売上高、営業利益は先ほどご説明したとおりです。経常利益は12億7,700万円となりました。結果として、当期純利益は9億5,200万円となり、前年同期比で3億7,500万円の増益。増益率は64.9パーセントとなりました。

売上高 前期比差異

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2017年度から2018年度にかけての、4億100万円の増収の主な要素についてご説明します。まずは、NTT東西の光コラボモデルを活用した「AsahiNet 光」や「ドコモ光」が3億2,400万円の伸びとなりました。

LTE・WiMAXなどのモバイルサービスですが、IoTやM2Mなどに利活用される事例が増加してきています。今後も引き続き、マーケットにおける需要が継続するものと考えています。

マンションの一括加入プランですが、NTT東西と協力して安定的に契約数が増加しています。

そして、2018年度下期からVNE事業としてネイティブ方式のネットワークを活用して、ISPとしての「ASAHIネット」以外の他事業者へ、ネイティブ方式の通信帯域をローミング提供するというサービスの契約を開始しました。当初見込んでいました予算には届きませんでしたが、始まった年度以降も売上増加に寄与するものと考えています。

最後に「manaba」ですが、3,600万円の増収となっています。

営業利益 前期比差異

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2017年度から2018年度にかけて、4億2,600万円の営業利益増加の主な要素についてご説明します。まず「AsahiNet 光」や、マンション全戸等の限界利益の増加が3億3,200万円となりました。限界利益の増加の中には、新たな事業領域として今年度よりサービスを開始した、ネイティブ方式のネットワークを他通信事業者へローミング提供するサービスの寄与も始まっています。

もう1点、費用減少による営業利益の増加は9,400万円となりました。主にネットワーク関連費用の減少によるものです。具体的には、2016年度に構築した通信ネットワークにより、通信費が増加する幅を抑えられていること、さらに2017年度の過渡的なネットワーク関連費用が2018年度には発生しなかったことが、大きく寄与しているものと考えています。

株主還元

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2018年度の配当です。当初の計画どおり、2018年度の配当金は中間配当で9円、期末配当金で9円、通期で18円としました。

ISP「ASAHIネット」会員数の推移

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インターネット接続事業の状況をご説明します。2019年3月末のISP「ASAHIネット」の会員数は、前年同期比2.3パーセント増、1万3,000ID増の61万3,000IDとなりました。

2018年度の退会率についてです。いつもは退会率のグラフは独立してお示ししており、今回は2つ重ねてご覧いただいておりますが、2018年度は0.83パーセントとなりました。退会率は、引き続き低い水準となっています。

ISP「ASAHIネット」会員数の状況

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会員数の内訳をご覧ください。FTTHの契約者数が1万4,000ID増加して、39万2,000IDとなりました。また、モバイル接続も順調に増加しています。先ほども触れましたが、IoT・M2Mなど、今後もモバイル接続の需要が高まるものと考えています。

「manaba」契約数の推移

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教育支援サービス「manaba」についてご説明します。2018年度は、浜松医科大学や福井工業大学など、新たに8校に導入いただきました。残念ながら若干の解約もありまして、結果として「manaba」の全学導入校数は前年同期比で4校増加の90校となりました。

「manaba」の全体の契約ID数は、前年同期比で9,000ID増の65万4,000IDとなりました。「manaba」は、すでにシェアが一定水準に達していますので、伸びという意味では穏やかになっているものの、安定して推移しています。

2018年度 決算まとめ

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ここまでご説明しました2018年度決算のまとめになります。

1点目は、業績についてです。売上は過去最高の売上高を更新しました。2012年度から7年連続の増収になります。2018年度の売上は97億3,900万円で、前年同期比4億100万円の増収。増収率は4.3パーセントになります。営業利益は12億6,900万円で、前年同期比4億2,600万円の増益。増益率は50.5パーセントになります。

2点目は、インターネット接続事業についてです。ISP「ASAHIネット」の会員数は61万3,000ID。前年同期末比で1万3,000IDの増。増加率は2.3パーセントとなりました。また中間決算でもご報告していましたネイティブ方式の通信帯域をISP事業者などの電気通信事業者へローミング提供するサービスも開始しています。

3点目は、教育支援サービス「manaba」についてです。全学での導入大学は90校で、前年同期末比で4校増加です。契約ID数は65万4,000IDとなりました。

2019年度の業績予想

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2019年度の計画をお話しします。売上高は105億円、前年対比で7億6,100万円の増収。増収率は7.8パーセントとなります。2019年度についても過去最高売上の更新を目指しています。営業利益は16億円、前年対比3億3,100万円の増益。増益率は26.1パーセントとなります。

通信費や減価償却費および顧客獲得にともなう販管費は増加を想定しています。一方で、前期から開始しましたVNE事業による利益への貢献を見込んでいます。

そして、経常利益は16億円、前年対比で3億2,300万円の増益。増益率は25.3パーセントとなります。当期純利益は11億2,000万円、前年対比で1億6,800万円の増益。増益率は17.6パーセントを計画しています。

株主還元の計画

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2019年度の配当計画ですが、安定的な高配当を継続していく方針です。配当金は、中間配当で9円、期末配当で9円、年間で18円を計画しています。

インターネット接続事業の課題と方針

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続きまして、インターネット接続事業における2019年度の計画についてお話しします。以前より、当社が課題として取り組んでいる2点について、あらためてお示ししました。

「増加する通信コストを抑えISP事業での利益が出せる構造を維持すること」と「お客様に満足いただける品質のサービスを、今後も提供し続けること」の2点を高いレベルで両立させることを、インターネット接続事業における課題として取り組んでいます。

これらの課題に対する2019年度の方針として、ネイティブ方式の新しいネットワークを用いた売上の創出ということで取り組んでまいりたいと思っています。

売上と通信コストの推移

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売上と通信コストの推移をグラフで表現すると、スライドのようになります。これまでの決算説明会で、模式的に折れ線グラフが4本ぐらい並んでいるものを何度かお示ししており、覚えていただいている方もいらっしゃると思います。当初お示しした年度に近づいてきましたので、今回は具体的な金額を当てはめて、答え合わせといいますか、どのようにその計画が進んできたのかをグラフでお示しします。

水色の棒グラフが、インターネット接続セグメントの売上高です。そのなかに入っているグレーの柱が、通信費・償却費となっています。

インターネット接続のトラフィック増加と連動して、継続的に2017年度まで通信費が右肩上がりで増加していました。スライドに(赤い四角で囲んだ)注記がありますが、その対策として、2016年度にネイティブ方式の新しいネットワークを構築し、トラフィック当たりのコストを抑える構造に変えてきました。そのため、2017年度をピークに通信コストを抑制することができています。

青の折れ線グラフでお示ししていますのが、売上と原価の比率になります。インターネット接続セグメントの売上高と、通信費・減価償却費の割合を見ていただきますと、2017年度がピークになっていることを読み取っていただけるかと思います。

先ほどご説明しました、増加する通信コストを抑え、ISP事業での利益が出せる構造を維持するという課題のうち、前半の「増加する通信コストを抑える」ことについては、ご覧いただいているとおり、一定のめどがついてきたと捉えています。そこで2019年度の方針は、後半部分の「安定して利益を生み出す」という目標に対して、売上高をしっかり積み上げていくことを目指していきたいと思っています。

ISP事業者/VNE事業者 事業構造

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では、少し詳細に、トップラインを向上させていく施策についてご説明します。スライドは、2018年度上期の決算説明会でお示ししましたISP事業者とVNE事業者の事業構造の図となります。これをもとに、2019年度の施策を、ISP「ASAHIネット」とVNE事業者としての他事業者への通信帯域のローミングの2点に分けてお話しします。

①法人向け営業施策の強化

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まず1つ目のISP「ASAHIネット」の取り組みです。2019年度に実施する取り組みとして、法人向けの営業施策をご紹介します。

ここ数年、継続的に取り組んでいるものとお題目としては変わりません。スライドの左に当社のサービスラインナップを挙げていますが、当社のサービスとオペレーションの強みを組み合わせて訴求できて、その価値を感じてもらえるターゲットをどれだけ発見していけるかがポイントになってきます。

例えば、ここ直近の動きをスライドの右側に書いています。働き方改革の一環としてセキュアなリモートワーク環境をご利用いただくお客さま、あるいは保育園のICT化として、見守り環境を提供するケース、あるいはIoTやM2Mの通信インフラとして、電力あるいはデジタルサイネージを管理している会社への営業施策などを実施していきたいと思います。

②他事業者へローミング提供拡大

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2つ目に、VNE事業者としてのネイティブ方式の通信帯域のローミング提供について、おもな取り組みをご紹介します。

2018年度の売上実績でもご説明したとおりですが、本取り組みは2018年度下期から一定の売上を計上しています。2019年度は、これをさらに拡大していき、その基調を維持できるかがポイントになってきます。

ビジネスモデルとしては以前ご説明したとおりです。VNE事業者である朝日ネットが、VNO事業者となる電気通信事業者さま、あるいは他ISP事業者さまへ通信帯域を提供するかたちとなります。

2019年度においては、このビジネスモデルにフィットする業界、あるいは電気通信事業者さまとの協業関係をいくつ作り上げていけるかがポイントとなってきます。

すでにニュースリリースでもお伝えしていますが、ファイバーゲート社との取り組みで、集合型住宅へのサービス提供については宅内機器の開発や通信の最適化など、お客さまが求める品質に寄り添っていけるようなことを進めています。

教育支援サービス「manaba」の計画

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教育支援サービス「manaba」についてご説明します。引き続き、新規導入校、あるいは契約ID数を増加させるべく、営業活動に取り組んでいきます。

すでに導入いただいた大学さまに対して、付加サービスのご提案をしていますが、これが一番のベースになっており、引き続き取り組んでいきます。これでお客さまのリテンション、およびお客さまごとの売上の増加効果が見込めます。

ここまでが、スライドの下の2つの項目についてです。2019年度はこれに加えて、より長く使い続けていただけるような活用促進の取り組みに注力していきます。これについても、これまで取り組んできたところですが、取り組みの重みづけを少しずつ変えているということで、この図を読んでいただければと思います。

具体的には、セミナーの回数を増加させたり回数を増やすだけではなく、なるべくニーズに合った、ちょうどいい大きさのセミナーを多く開催すること。それから、FAQや事例など、さまざまな活用支援コンテンツの制作を予定しています。2018年度から導入しており、「ウェビナー」と呼んでいますが、Web上でのセミナーや、オンライン上にコンテンツを掲載するプラットフォーム構築など効率的に実施するための取り組みと合わせて、今期は取り組んでいきたいと思っています。

「manaba」事業の安定的な利益の創出とともに、国内でもっとも活用されている教育支援サービスを、引き続き安定的にご提供できるよう取り組んでいきたいと思います。

以上、2018年度の決算と、2019年度の計画についてご説明いたしました。どうもありがとうございました。

記事提供:ログミーファイナンス

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