また、上司にこまめな報告や相談がきちんとできる人は、出世しやすい傾向にあります。理由は2つ。1つは上司との距離感が縮まり、上司がどういうシーンで何を求めるのか、どんな対応をするのか、何を評価するのかなど、上司が評価を行う際の指標が掴めるようになることです。
上司にとっても、こまめに報告してくれる部下は自分の目が届きやすいために仕事を任せやすくなるものです。その結果、仕事をたくさん振ってもらえるというメリットもありますから、上司との距離を縮めておいて損はありません。
もう1つは、マネジメントを担っている上司の考え方や判断基準を学び、自分の仕事に活かせることです。身近で、いい見本(あるいは反面教師)の判断や行動、発言などを見聞きしてマネジメントのことを学んでおけば、先々の昇進昇格にもつながります。
さらに、上司を近くで観察していると、なぜそのポジションを得ることができたのかも見えてくるはずです。そういう機会に恵まれる人が出世しやすい傾向にありますが、自分で機会を掴むことも大切です。
人事評価シートをしっかり書く人
多くの会社では半期に一度、人事評価の機会があると思います。人事評価のために上司と面談したり、自己評価のシートを書いたりする人も多いのではないでしょうか。出世する人はその機会をきちんと利用して、上司にしっかり自分の成果を伝えています。
評価シートを細かく書いたり、面談で成果をアピールしたりしなくても、普段からしっかり自分の仕事を見てくれているはずだと思う人も多いかもしれません。しかし、上司には他にも部下がいますから、何人もの仕事ぶりを1から10まできちんと見ていられないのも事実。
管理職の一番の仕事が部下のマネジメントであることは言うまでもありませんが、上司には上司なりの仕事もたくさんあります。自分の仕事をこなしつつ、部下のマネジメントもしなければならない状況で、一人ひとりの働きぶりを細かく把握するのは現実的ではありません。
評価シートは上司がその人の成果を思い出すきっかけになることもありますし、すでに認められた成果も評価シートや面談を通じて改めて評価してくれることもあります。また、自分が出した成果を他の人が出したものと勘違いしているケースがあるかもしれません。
そういう誤解があれば正して、改めて評価してもらえるようにきちんと人事評価の場面でアピールすることが出世する人の特徴なのです。
まとめ
いかがでしたか。出世する人としない人では、随所に違いが出てきます。真面目に仕事をしていればいつか評価される、という気持ちで仕事を頑張るだけではなかなか評価されないもの。職場ではできるだけ戦略的に働くようにしましょう。
大塚 ちえ