事務職は、働きやすさや安定感から人気の高い職種ですが、「未経験だと不利なのでは?」と不安に感じる方も少なくありません。そんなときに心強い味方となるのが、スキルや意欲を客観的に示せる資格です。

今回は、特別な職務経験がなくても挑戦しやすく、就職・転職の場面で評価されやすい事務職向けの資格を3つご紹介します。基礎的な知識や実務に役立つスキルを身に付けられるものを中心に厳選しているため、事務職を目指す方やキャリアチェンジを考えている方は、参考にしてみてください。

1. 【事務職を目指している方注目の資格 その1】日商簿記

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日商簿記イメージ写真

Kritsanai Chaemcharindamr/shutterstock.com

1.1 日商簿記とは

「日商簿記」とは、企業の日々の取引を正確に記録・集計し、経営成績や財政状態を把握するための簿記スキルを証明する資格です。売上や費用の流れを把握することで、「どこに無駄が生じているのか」「利益を伸ばすために何を改善すべきか」といった経営上の課題を明確にします。

〈1級〉〈2級〉〈3級〉〈簿記初級〉〈原価計算初級〉があり、レベルに応じて段階的に学習できる点も魅力です。今回はその中でも、事務職・経理職を目指す方の就職・転職に特に有利とされる〈1級〉〈2級〉〈3級〉をご紹介します。

1.2 合格率・難易度

合格率は、1級15.2%、2級23.6%、3級34.5%と、いずれの級も決して高い数字とは言えない結果となっています(2025年11月16日実施)。

特に1級・2級は、出題範囲が広く、理解力だけでなく応用力や実務的な思考力も問われるため、計画的な学習と継続的な努力が必要です。3級であっても、簿記の基礎を正しく身につけていなければ合格は難しいでしょう。

1.3 生かせる仕事・場面

「日商簿記」は合格率が低く、決して容易に取得できる資格ではないからこそ、「基礎から応用までを着実に学び、努力を積み重ねてきた証」として、多くの企業から高い評価を受けています。資格そのものだけでなく、そこに至る学習過程や論理的思考力も含めて、実務能力の裏付けと見なされる点が大きな魅力です。

実際の職場では、経理・財務部門はもちろん、一般事務や営業事務、営業職、企画職など、さまざまな場面で簿記の知識が生かされます。日々の業務において数字の流れを正しく理解できるため、無駄な作業やコストを見直し、業務効率化につなげる視点を持つことができます。

【資格詳細情報】

  • 受験資格:誰でも受験可能
  • 取得にかかる費用:【1級】8800円 【2級】5500円 【3級】3300円
  • 合格基準:【2級・3級】70%以上 【1級】70%以上。ただし、1科目ごとの得点は40%以上
  • 公式サイト:日本商工会議所